【第133回】
食生活の改善と適度な運動を
高脂血症(下)
高脂血症は動脈硬化を促進して脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞に結びつくだけではなく、増えるコレステロールの種類によっては冠状動脈にスパズム(攣縮=れんしゅく)という痙攣(けいれん)を起こして突然死にも結びついてしまう。
「コレステロールや中性脂肪の数値の高い低いだけではなく、その種類も詳しく調べて治療をしてほしいのです」と言うのは、高脂血症の診療で知られる品川イーストワンメディカルクリニック(東京・港区)の板倉弘重理事長(68=茨城キリスト教大学教授)。
治療は、肥満、喫煙など動脈硬化の危険因子を持つ人は、まずそれらをできるだけ減らし、それとともに食生活の改善と適度な運動を行う。
◆食事療法
<1>野菜や海藻で食物繊維をとる。野菜の難溶性食物繊維は糖分の吸収を抑え、海藻などの水溶性食物繊維はコレステロールを吸着・排せつを促す。
<2>大豆と魚をタンパク源の主役に! 悪玉のLDLコレステロールを増やす動物性タンパク質を少なくして、植物性タンパク質の大豆製品を増やす。「中性脂肪を下げるDHAやEPAの多い魚も中心に据えましょう」。
<3>抗酸化物質を摂取! 動脈硬化の促進に結びつくLDLの酸化を防ぐため、抗酸化物質であるポリフェノール、ビタミンC、Eを多く含む食材を摂る。
<4>総カロリーを減らしてバランスの良い食事! 食べすぎ、飲みすぎは中性脂肪やコレステロールを増やすので腹八分。そして1日30品目のバランスの良い食事。
◆運動療法
普段、運動していない人が急に行うと、ひざなどを痛めるので、少しずつ運動量を増やしていく。10分のウオーキングから始めて、20分、30分まで延ばす。これを1日1回、もしくは2回。「速度はニコニコペース。話しながら歩ける、息が切れない程度です。これに筋力トレーニングも加えていただくと、消費エネルギーが増えて太りにくい体質に変わっていきます」。
これは高脂血症のみならず、糖尿病、高血圧、肥満など生活習慣病対策に結びつくので、しっかり行うべきである。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
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