【第138回】
4泊5日程度のTURP
前立腺肥大症の手術療法
排尿障害を伴う前立腺肥大症には「経過観察」「薬物療法」「手術療法」といった治療がある。最終段階が手術療法で、標準治療となっているのが「経尿道的前立腺切除術(TURP)」。
その効果について、新宿石川病院(新宿区西新宿)泌尿器科の三木誠顧問(70)は次のようにいう。
「現時点で最も効果のある手術療法がTURPです。ただ、出血があるので、ごくわずかのケースで輸血を必要とすることがあります」。
このTURPは直径8ミリの内視鏡を尿道に挿入し、肥大した前立腺の内部組織を先端の電気メスを使って削り取る。当然、麻酔下で行われるが、この場合は下半身麻酔である。
開腹しないので術後の痛みは少なく。回復が格段に早い。施設によっては1泊2日の治療を行うところもあるが、基本は4泊5日程度となる。尿を出す尿道留置カテーテルは数日間挿入されたままである。
「欠点は手術が難しいという点です。だから、この治療を受ける場合は標準治療だから安心と思わず、技量のある医師の手術を受けるべきです」。
このほかにホルミウムレーザーを使った「前立腺核出術(HOLEP)」と「前立腺蒸散術(HOLAP)」がある。まだまだ受けられる医療機関は少ない。
そして、同じレーザーでも最も新しいのが高出力のKTP(チタン酸リン酸カリウム)レーザーを使った「光選択的前立腺レーザー蒸散術(PVP)」。
「ホルミウムレーザーは治療にTURP以上の時間がかかります。ところがPVPは高出力レーザーであっという間に組織を蒸散させてしまうので、治療は短時間で出血もありません。ただ、すぐに蒸散してしまうので焼きすぎが起きるかもしれません。技量が問題となります」。
現在、厚労省の認可はおりていない。TURPに代わると期待されているが、それは数年先と思われる。
▼PVPを行っている施設 厚労省の認可はおりていないが、米国でPVPの講習を受けてきた2人の医師が三重大学医学部付属病院と、その関連病院でPVPを行っている。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
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