【第148回】
徐脈性にはページング
不整脈(中)
不整脈は大きく分けると、脈が遅くなる「徐脈性不整脈」と、脈が速くなる「頻脈性不整脈」がある。
徐脈性不整脈の代表が「洞不全症候群」や「房室ブロック」で、「死に直結してしまいます」と、葉山ハートセンター(神奈川県葉山町)不整脈センターの佐竹修太郎センター長(60)は言う。そして、続ける。「脈拍が5秒止まるとめまいを起こし、10秒止まると失神を起こし、20秒止まると全身けいれんを起こします。テンカンの発作と間違えられることもあります。これが3分止まると脳死に至ります」。
致死的不整脈の洞不全症候群や房室ブロックの治療は−。「どちらもペースメーカーを植え込むなどの治療が必要になります」。ペースメーカーを一時的に使ったり、ペースメーカーを体内に植え込む方法を合わせて「ペーシング療法」といっている。
ペースメーカーは、心臓の拍動が遅くなると、それを感知して電気刺激を自動的に出す電気療法である。「恒久的にペースメーカーを植え込む適応基準は、<1>3秒以上止まったりする人。<2>1分間に脈拍が40以下の徐脈で息切れなどの症状のある人です」。
心臓をリズミカルに拍動させるためのペースメーカー。その本体は直径2・7センチ、厚さ0・6センチ、重さ20グラム程度と非常に小型軽量化されている。これを鎖骨下の皮下に植え込む。ペースメーカーから電極を伸ばし、静脈を通して心臓に挿入されている。
植え込み手術は約1時間で終了。ただし、ペースメーカーは電池が使用されており、電池の寿命が約10年程度なので、そのときには電池交換の手術が再度必要となる。また、ペースメーカーを植え込んだ人は、3〜6カ月に1度はチェックを受ける。
さらに、病院で行われるMRI検査はペースメーカーの故障原因になるので、必ず医師に告げる必要がある。このほかにも注意点があるので、しっかり説明を受けて、確実に実行することが生命維持に大事である。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
|