【第170回】
6万人以上使用CPAP
睡眠時無呼吸症候群(中)
日中に過剰な眠気があり、7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が30回以上(1時間に5回以上)ある睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、不整脈や狭心症のリスクを高める。早期発見は、ベットパートナーによることがほとんどで、発見されると専門である「睡眠障害外来」や「睡眠障害センター」を受診する。
「問診では睡眠に関連したいくつかの質問を行います。その中にうたた寝の程度についての質問があります。これはオーストラリアのジョーンズ博士が開発した『エプワース眠気尺度』をもとにしたもので、点数が高い人ほど重症の可能性があります」。愛知医科大学病院(愛知県長久手町)睡眠医療センターの塩見利明教授(51)は言う。
確定診断は「睡眠ポリグラフ検査(PSG)」。この検査。この検査は1泊2日の入院検査である。「睡眠の状態、呼吸の状態、いびきの状態、体内の酸素の状態、体の向きなどを同時に記録して、それぞれの関係を調べます」。SASはもちろん、睡眠障害の診断には必須の検査である。ただ、どうしても検査入院のできない人にはパルスオキシメーターで夜間の動脈血酸素飽和度を計る検査や、簡易無呼吸診断装置モルフェイスを使った簡易検査もある。
治療には内科的、外科的治療のほかに生活指導もあるが、重症のSASでの第1選択肢は「CPAP(シーパップ=経鼻的持続陽圧呼吸装置)療法」。「寝ている間に装着した鼻マスクから、それぞれの患者さんに応じた圧力で空気を送り込んで強制的に上気道を広げる仕組みです」。CPAPは日本では98年に保健適応となり、現在6万人以上が使用しているという。
だが、全員に効果があるわけではない。CPAP治療の有効性は約66%。残り33%の人にはマウスピースに似た口腔内装置(OA)による治療が行われている。
▼睡眠時無呼吸症候群の種類 <1>閉塞(へいそく)性睡眠時無呼吸<2>中枢性睡眠時無呼吸<3>混合性睡眠時無呼吸の3種類。<1>は睡眠中に舌やのどの筋肉が沈下して空気の通り道をふさいでしまうための無呼吸<2>は脳の中枢の働きが異常をきたして起こる無呼吸<3>は<1>と<2>の混合。多くは<1>である。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
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