|
2005/01/30付紙面より
|
 |
偽造チケットに注意
野球部 飯島智則記者
最近の偽札事件を見て、どうしても気になっていた。私は昨年9月21日付本欄で「ヤンキースタジアム前でダフ屋からチケットを購入して観戦した」という記事を書いた。決してダフ屋での購入を勧めたつもりはないが、結果的にそうした方法を紹介してしまった。
その直後、知人が同球場前でダフ屋からチケットを購入するが、これが偽造で入場できなかった。偽札すら市販のパソコンとプリンターで作れてしまう時代である。悪意さえあれば、偽造チケットは容易にできると考えた方がいい。野球シーズンを迎える前に、そうした危険性を書いておく必要があると考えた。
日本球界でも偽造チケットは発見されている。ONシリーズと呼ばれた00年巨人−ダイエーの日本シリーズでは、ローソンチケットが発行する台紙を使った偽造チケット15枚が見つかった。03年シリーズはインターネットのオークションで、存在しない座席の番号のチケットが出品されていた。甲子園の職員が気付き、出品は取り消された。
チケットぴあ広報部によれば、偽造チケット対策として(1)コピーすると「無効」という文字が出るようにする(2)原紙の盗難を防ぐためシリアルナンバーをつけるなど管理する(3)模倣しにくい紙、インクを使う(4)紙を発行しない電子チケットを使う(ただし、会場に対応するデジゲートが設置されていない場合は発券の必要がある)などを講じているという。
ただ、それで万全という認識は同部にもない。「一般の方がチケットの真偽を見分けるのは難しいです。偽造チケットをつかまないためには、正規ルートで購入してくださいと言うしかありません」と強く訴えていた。
実際、偽造チケットは技術的に難しいものではない。偽札などに詳しい偽造通貨対策研究所の遠藤智彦所長(51)は「お札と違い、チケットやビール券などは1回限りしか使わない。流通を前提として作られていないので、それほどの対策が講じられていない」と警鐘を鳴らす。コピーすると「無効」の文字が出る対策についても「それはカラーコピーによる偽造対策。今はパソコンが使われる。解像度の高いスキャナーを使えば『無効』の文字は出ませんよ」と話した。
偽造は容易となれば、問題は流通ルート。00年日本シリーズの偽造チケットを所持していた観客は「ダフ屋から購入」「知人から譲り受けた」「拾った」などと証言したという。これに加え、ネットオークションもある。大手サイト会社では補償制度も取り入れているが、受け取ったチケットが偽造であっても基本的に補償は適用されない。正規ルート以外からチケットを入手するときは、常に偽造である危険性を忘れてはならない。
大リーグではランディ・ジョンソンがヤンキースに、ペドロ・マルティネスがメッツに加入するなど見所が多い。プラチナ・チケットが増えるだけに注意を払う必要がある。日本では…プラチナになるような試合を期待する方が先かな?
 |
飯島智則(いいじま・とものり)
野球部。横浜市出身。93年に入社し青森支局で東北のスポーツ全般を取材。プロ野球は巨人、横浜を担当。03年からメジャーを中心に取材。35歳。
|
 |
|
 |
|