引退の成宮師、信念の「一匹狼」
28日で引退する成宮明光師(70)は、大学出身トレーナーの先駆けとして、28歳の若さで開業した。獣医の資格を持ち、語学堪能なエリートに対する周囲の風当たりは強かった。「ほとんど仲間はずれの状態だった」。調教助手時代に手掛けた牝馬2冠馬カネケヤキで得た経験を生かし、71年カネヒムロでオークスを制覇した。重賞通算26勝。自ら配合を考えて生産したビゼンニシキはシンボリルドルフのライバルとして知られる。「放牧地でも1頭で遊ぶ馬で、群れに入らなかった。いわゆる放れ駒。人も馬も変わったところがないといかん」と一匹おおかみの人生をビゼンニシキに重ねた。
引退後は青森の明成牧場で競走馬の生産、育成に携わる。「昔は青森からたくさんのダービー馬が出ていた。土地がいいんだ。世界に羽ばたける馬をつくりたい」。ナルミヤ国物語は第2章に続く。【岡山俊明】
◆成宮明光(なるみや・あきみつ) 1935年(昭和10年)11月2日、神奈川県生まれの70歳。59年に中山・杉浦照厩舎の厩務員になる。調教助手を経て、64年に調教師免許取得。59〜64年までは中山・東京競馬の獣医も兼務していた。71年のオークスを制したカネヒムロや、ビゼンニシキを管理。JRA通算成績は8660戦733勝、うち重賞は26勝(19日現在)。
[2006/2/23/07:23 紙面から]
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