五十嵐バルク…夢の途中
<山口伸策のギャンブリングローズ>
コスモバルクが14日、シンガポール航空国際Cで優勝した。道中は絶好の2番手。直線で逃げた馬をかわして押し切った。悲願のG1を地方馬として初めて、海外で手中にした。
五十嵐冬樹騎手の頭の中に、ゴールした瞬間、どんな思いがよぎったのか。2年前のダービー。勝ったキングカメハメハに次ぐ2番人気に支持されたが、スムーズさを欠くレース内容で直線失速して8着。五十嵐は涙を流し「バルクにすまない」と、暗に自らの騎乗ミスを認める発言をした。
昨年の有馬記念で再びバルクとのコンビが復活した。直線でいったんは先頭に立ち、粘り込んでの4着。成長の証しはあった。海外G1制覇はまだ夢の途上。ディープインパクトが参戦を予定し、リンカーンが初のG1奪取に燃える宝塚記念(6月25日=京都)で、人馬ともに力量が問われる。
今週はオークスだ。3歳牝馬が初体験の2400メートルに挑む。マイルの桜花賞はキストゥヘヴン、アドマイヤキッスで決まった。馬券をとったある人から「今度もキスとキッスで堅い。おれは女の気持ちがよく分かるんだ」と訳知り顔で講釈を聞かされた。
自信を持って言われると、へそを曲げたくもなる。桜花賞で3、4着だったコイウタ、アサヒライジング。「距離がもたない」と言われそうだが、未知の距離を走る条件は一緒だ。横山典、柴田善。関東の主力ジョッキー2人の手綱さばきに注目してみたい。(編集委員)
[2006/5/16/10:21 紙面から]
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