「切れ」にこだわった武豊の“技あり”騎乗
武豊の「技あり」が決まった。2頭の激しいたたき合い。誰の目にも「力」と「力」の勝負に映ったはずだが、実は力勝負を挑んだのは幸だけ。武は最後までグルーヴの「切れ」にこだわった。それを証明したのが残り200メートルでの動きだ。
内からスティルが馬体を寄せにくると、とっさに外へ開いた。2頭の間に1頭分のスペースができる。この“間”が、18センチ差の勝利を呼び込んだとみて間違いない。「並んで勝負根性を引き出す」という幸の“誘い”をいなして、切れ味勝負へ持ち込むあたりは、さすがだ。
残り50メートル。再び並びかけた時には、半馬身ほど前へ出ていた。馬体を離して一瞬にかわす。ゴール前で盛り返されたのを見ても、最初からぴったり併せていたら、どうなっていたか分からない。競り合いの中での冷静な判断が、グルーヴに悲願のG1制覇をもたらした。
また、道中の位置取りも理想的だった。1度も外からかぶされることなく、気分良く流れに乗せた。向正面でレディパステルのプレッシャーを受けた(その影響で少し掛かった)スティルインラブとは対照的。1周目のスタンド前で、意識的に外めへ出したコース取りも、気難しいグルーヴの性格を考えてのこと。力勝負では足りない部分を、すべて武豊がカバーした。
一方、スティルインラブも力は見せた。人気を背負っているだけに、正攻法の競馬は責められない。競馬に勝ってユタカに負けた。そんな印象を受けた。【水島晴之】
| 着順 | 枠番 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 |
斤量 | 騎手 |
| 1 | 4 | 7 | アドマイヤグルーヴ | 牝3 | 54.0 |
武豊 |
| 2 | 3 | 5 | スティルインラブ | 牝3 | 54.0 |
幸 |
| 3 | 8 | 14 | タイガーテイル | 牝4 | 56.0 |
ジレ |
| 4 | 2 | 3 | レディパステル | 牝5 | 56.0 |
蛯名 |
| 5 | 8 | 15 | ローズバド | 牝5 | 56.0 |
横山典 |
| 6 | 5 | 9 | ダイヤモンドビコー | 牝5 | 56.0 |
ペリエ |
| 7 | 5 | 8 | ヤマカツリリー | 牝3 | 54.0 |
安藤 |
| 8 | 1 | 1 | アナマリー | 牝4 | 56.0 |
スミヨン |
| 9 | 2 | 2 | オースミハルカ | 牝3 | 54.0 |
川島 |
| 10 | 4 | 6 | ヘヴンリーロマンス | 牝3 | 54.0 |
松永 |
| 11 | 7 | 12 | トーワトレジャー | 牝6 | 56.0 |
上村 |
| 12 | 3 | 4 | メイショウバトラー | 牝3 | 54.0 |
武幸 |
| 13 | 6 | 11 | ショウナンバーキン | 牝5 | 56.0 |
四位 |
| 14 | 6 | 10 | シンコールビー | 牝3 | 54.0 |
佐藤哲 |
| 15 | 7 | 13 | スマイルトゥモロー | 牝4 | 56.0 |
吉田 |
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