村本KEIRINグランプリへの意気込み語る
静岡県には、お笑いタレントのゴルゴ松本にそっくりな競輪選手がいる。村本大輔(30)。6月に行われた競輪のG1・高松宮記念杯では静岡県登録選手として初めてG1タイトルを獲得した。明るいキャラクターと鋭い追い込み脚が人気の村本。優勝賞金1億円が懸かった競輪界最高峰のレース「KEIRINグランプリ05」(30日=平塚競輪場)への意気込みとともに、競輪と生まれ育った静岡への思いを語った。
G1初優勝を飾った表彰式でも、村本はファンの期待を裏切らなかった。表彰台の真ん中で、お約束の「命っ!」ポーズをしっかり決めて爆笑を呼んだ。
村本「お客さんがどうやったら喜んでくれるかは考えてます。それにしても、いやーうれしかったですね。まだタイトルを取る感じの段階じゃなかったし、体自体もいい時に比べて6〜7割だった。ワンチャンスに巡り合って、皆さんが後押ししてくれたおかげだと思っています」。
優勝したレースの車券を発売していた静岡競輪場では、ファンから村本の勇姿に大きな拍手が起こったという。人気は絶大だ。
村本「静岡は気候も人間もあたたかくて大好きですね」。
静岡市出身。長田西小・中時代はバスケットボール部に、静岡北高時代は自転車部に所属していた。
村本「おやじがギャンブル好きで、一緒に競輪場に連れて行ってもらってた。静岡ってサッカーが盛んですけど、人と同じことをするのが嫌いで。ある意味、浮いてるところもあると思うんですけどね(苦笑)」。
今でも、普段は藁科街道などで100キロは乗り込み練習をしている。
村本「気軽に声を掛けてください。みんなうれしいと思うし、絶対に声を返すので。スゴイ表情で練習しているときはすみません(笑い)」。
ヨーイドンでレースをする競馬などと違い、競輪は分かりにくいといわれる。
村本「競輪は体が資本という唯一の公営競技。僕らは節制して体をつくり上げて、練習でも血へどを吐きながらギリギリまで鍛え上げていく。1戦1戦、ホントに『命』懸けでやってます。ぐるぐる回っているのは駆け引き。競輪はライン戦なので、顔色を見ながらどう出るかを読み合っています。控室から戦いですよ」。
ラインは先頭で逃げる「先行選手」とその後ろにつけて他ラインの攻撃をブロックする「追い込み選手」によって形成される。ラインで力を合わせて好位置を奪い、直線で逃げ切るか、差し切るかで勝負。競輪の魅力を一言でいえば「義理人情」だという。
村本「強いだけじゃ勝てない世界。僕は先行選手の後ろを走るマーク屋ですから、前を走る選手と心中だと思って走ってます。気持ちを推理するギャンブル。100円でも買ってもらえれば、少しは伝わるかなあ」。
「KEIRINグランプリ05」には、競輪界のトップスターが顔を並べる。
村本「力量的に僕はまだ二流と思ってるので、頂点のレースでは太刀打ちできないってのが普通の推理だと思う。でも力で決まるレースじゃない。心技体を駆使して『命』ができるように頑張ります。静岡の皆さん、応援してください!」。
◆村本大輔(むらもと・だいすけ)1975年(昭和50年)6月29日、静岡市生まれ。競輪学校77期生として96年伊東でデビュー(11(2))。通算成績は754戦237勝(7日現在)。168センチ、67キロ。家族は父左近さん(57)、有夏夫人(30)と1男2女。
[2005/12/12/10:07 紙面から]
写真=競輪「命」! 本家・ゴルゴ松本顔負けのポーズを取る村本
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