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データでみる日本代表「解析料理」

(2005年2月11日付紙面から) バックナンバー一覧へ

「4−4−2」で甦ったサイド攻撃

<W杯アジア最終予選:日本2−1北朝鮮>◇B組◇2月9日◇埼玉スタジアム

 ジーコジャパンの勝因は、原点回帰にあった−。日本代表が大苦戦の末、北朝鮮を2−1で下した。高原&中村の欧州コンビを投入した後半20分から「4−4−2」システムへと変更。これを境に本来のリズムを取り戻し、勝ち点3どりへ強い攻めの姿勢を貫いた。サッカー解析システム「opta(オプタ)」によると、70分以降だけでシュート9本(全17本)。持ち味のサイド攻撃がよみがえった結果、大黒による劇的な決勝ゴールに結びついた。

黄金の中盤

   太平の眠りを覚ます北朝鮮 たった1てんで夜もねむれず−。  「時代」が動いた。強烈な1発に日本中のサポーターは息をのんだ。思いがけぬうねりに、ジーコ監督も動かずにはいられなかった。高原に続き、CB田中に代えて中村投入。取った手段は「4−4−2」システムだった。攻撃的MFに小笠原と中村を併用。勝ち点3へ攻めるしかない。「黄金の中盤」を共存させるため、かつて好んで使用していた布陣だ。「国内組」を生かす「3−5−2」を捨て、原点回帰に走った。

 北朝鮮ペースだった。相手4バックに対し、日本は鈴木、玉田の2トップに、トップ下の小笠原のトライアングル。相手ボランチ2人にサンドイッチされる格好で、常に数的不利の状態。前線でまったく起点がつくれない。ボールが収まらない中央を避け、サイドへ流れた2トップが逆に「十八番」のサイド攻撃に栓をしてしまった。詰まるパスワーク。もはや「動脈硬化」を起こしたチームに攻め手は乏しかった。

 目覚めは「欧州組」による輸血だった。中村を小笠原と並ばせることで「バイパス」とした。キープ力の高い2人が攻撃的MFに並ぶことで「タメ」をつくり、ジーコジャパン本来のサイド攻撃がよみがえった。プレー数は終盤にもかかわらず大幅にはね上がり、センタリング数も前半12本(成功2=16%)、後半19本(5=26%)。また、7本中5本の成功はすべて後半29分以降だった。さらに敵陣30メートルライン進入は、前半の20回を大きくしのぐ35回を数えた。その攻撃力は誰の目にも明らかだった。

 山は教えてくれた−。ふぶけば前を向くことは厳しい。だからこそ、前へ前へと身をていして突き進み、最前線にクサビを打ち込むべきではないか、と。屈強な相手だからこそ、勇気を持ってプレーせよ、と。山は避けて通れない。日本隊が向かう先には、数々の世界最高峰が待ち構えているのだから。【佐藤隆志】

小笠原好パス連続 成功率81%

 先制FKを決めた小笠原が相変わらず好調だ。常に厳しいマークにあいながら好パスを連発。58本中47本(81%)を成功させ、さらにシュート関係数は35にも上った。スルーパス3本(2=67%)も最多。終盤に中村投入でマークが緩んだことも手伝い、柔軟性にあふれるプレーが生きた。決勝点につながるクロスも、この小笠原からだった。

北の脅威 ミドル弾75%

 北の脅威」はミドルシュートだった。12本中9本(75%)がペナルティーエリア外。ゴール枠を捕らえたものが5本あった。ボランチながら3本のシュートを放った司令塔キム・ヨンジュンは後半40分、弾丸のようなFKを放ち、すわっ逆転か、と日本サポーターたちのド肝を抜いた。6・8のアウエー戦も、この飛び道具に注意が必要だ。



◇opta(オプタ) Jリーグやプレミアリーグの公認するプレー分析データ。ただし、今回使用したデータ(シュート数等)は公式記録とは一致しない。出場時間はロスタイムを含めた正味の時間を採用している。

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