日本「黄金の中盤」キラリ/ウルグアイ戦
<国際親善試合:日本2−2ウルグアイ>
ジーコジャパンの初勝利はならなかった。南米の強豪ウルグアイ戦。2度リードを許す展開も、前半23分にMF中村俊輔(24=レジーナ)のPKで1−1の同点。1−2で迎えた後半12分にはMF中田英寿(26)のパスに、MF稲本潤一(23)が走り込み同点ゴールを決めた。ジーコ監督就任後3戦目。白星はお預けになったが、欧州組で固めた黄金の中盤が点に絡むなど、選手間の連係は確実に高まってきた。
中田英のプレーに「黄金の中盤」が、凝縮されていた。1−2で迎えた後半12分、ゴール中央のスペースを見つけて走り込んだ。MF三都主からのパスを、正確なポストプレーでMF稲本に流した。タイミング、強さ、コース…、すべてが完璧な「アシスト」。稲本の右足がボールを捉えた。ゴールまで22メートル。昨年のW杯ロシア戦以来の得点をゴール左スミに蹴りこんだ。
1点目も「黄金の中盤」が生んだ。先制ゴールを奪われた1分後の前半22分、中村からのパスに、中田英がダイレクトで反応。右足ヒールでFW鈴木につないだ。遅れた相手DFに鈴木が倒されてPK。ジーコ監督の指名を受けた中村が右上に決める。「コースを読まれていいから、思い切り蹴ろうと思った」と中村。昨年のジャマイカ戦はリードを守れず引き分けた。続くアルゼンチン戦は2点を先行されて敗れた。勝てなかったが、強豪相手に2度まで追いついた底力が、日本代表の進化の証だった。
中村、小野、稲本、そして中田英。欧州で活躍する4人が「黄金の中盤」を組むのは、ジャマイカ戦以来2試合目。前回は「お披露目」的な意味合いが強かった。結果的に中盤の動きはバラバラ、中田浩らが入った続くアルゼンチン戦の方が安定しているとも言われた。それでも、結果が求められる今回も、ジーコ監督は4人を起用した。
あふれる才能と個性の融合。確かに魅力的だ。しかし、26日の紅白戦では機能せず、控え組に苦戦した。中田英は攻守のバランスに悩む小野、稲本、さらにDF秋田やFW高原ら各ポジションの選手と修正点を話し合った。一方的な指示の多かったトルシエ時代と違って、選手の主体性が重要になるジーコ体制。中田英を中心に、試合開始直前まで意見を交わしていた。
「引き分けでは意味がない」と決勝点を奪えなかったことを悔やんだ中田だが「コミュニケーションが課題だったが、今回はみんながそれぞれ考えるところを出し合えた」とも言った。ジーコ監督も「しっかり中盤を構成してくれた。厳しいリーグの中で戦っている経験が生きた」と、欧州組をほめた。中村、小野ら体調は決して良くなかった。2−2という結果も、内容も、満足できるものではない。それでも、個性は少しずつ噛み合い、絶妙なハーモニーを奏で始めた。
4人がジーコジャパンの「中盤」として完ぺきに機能した時、日本代表は目覚ましい進化を遂げるはず。「1人1人のプレーゾーンがはっきりすれば、ハマると思う」と中村。06年のドイツW杯を目指すジーコジャパンの完成形が、少しずつ見えてきた。
[2003/3/29/07:21]
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