柏永田“2階級特進”の大抜てき
無名の20歳が、日本代表入りを果たした。柏のU−20代表DF永田充(20)が3日、日本代表の欧州遠征(6日〜)メンバーに追加招集された。DF松田直樹(26=横浜)が腰痛で辞退したためで、五輪代表を飛び越してのユース世代のA代表入りは、98年のMF小野伸二(24=フェイエノールト)以来の快挙。ジーコ監督(50)に安定したプレーと正確なフィードを評価された永田が、コマ不足の代表DF陣を救う。
前日にU−20代表の米国遠征メンバーに選ばれて喜んだ永田のもとに、この日さらにビッグな知らせが舞い込んだ。一番驚いたのは本人。昼寝をして体を休めていた夕方5時半、クラブから一報が届いた。「いつものギャグかと思っていたら、話しているうちに本当のことだと分かって…」。一気に目が覚めた。
この日夜、全日本ユース選手権を翌日に控える母校・静岡学園の宿泊する柏のホテルを、柏MF谷沢とともに訪れた。「まだ若いですけれど、代表に選ばれて光栄。向こうに行っても、緊張せずに頑張ります」。照れながらあいさつした。後輩への陣中見舞いが、永田の壮行会に変わった。
「小さいころからの夢でした」と話した。代表への思いは強い。1学年下のMF成岡や菊地らがU−17世界選手権に出場した時「正直うらやましかった」。柏入りの時も「代表のユニホームを着て、将来欧州でプレーしたい」。代表として初めて戦った昨年のワールドユースアジア予選では「本当に日の丸を背負って戦ってるんだとしびれました」と興奮気味に話した。
シャイで口数が少なく、プレー中の声も少ないと言われ続けた。U−20代表の大熊監督からも指摘されていた。しかしアメリカ遠征直前合宿で「声は意識して出す。この代もJで出てる選手が増えた。絶対負けたくない」とこれまでにない強い口調で言い切った。Jリーグ2年目の自信が、永田を明らかに変えていた。
「初めてだし、いきなりで不安もある」と正直に話した。それでも「チャンスを生かすも殺すも自分次第ですね」と闘志を見せた。武器は前線の選手に正確に渡るフィード。ジーコ監督も高く評価し、ブラジル時代からの友人でもある柏のアウレリオ監督から情報収集はしていた。今日4日のホーム名古屋戦にはエドゥーTDら関係者も訪れる。「代表入りを意識せず自分のプレーをしたい。0に抑え、フィードで前線につなぎたい」。夢のスタートラインに立った20歳が、世界へ飛び出す。【村上幸将】
[2003/10/4/10:01 紙面から]
写真=日本代表の欧州遠征メンバーに追加招集された永田
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