ジーコ監督の原点4バックでW杯出発
ジーコジャパンのドイツへの戦いは、原点から始まる。ジーコ監督(50)率いる日本代表は今日7日、マレーシア代表との親善試合で04年のスタートを切る。テストを繰り返した布陣も本来の4バックを採用。欧州組が合流するW杯予選本番を想定した布陣で臨む。W杯アジア1次予選初戦となる18日のオマーン戦(埼玉)まで、あと11日。ジーコ監督は日本サッカーと出会った鹿嶋から「ドイツへの道」を踏み出す。
質疑応答が終了した直後だった。試合前日の公式会見。練習を終えて壇上にいたジーコ監督は、マレーシア戦へ向けた「決戦前夜の心境」を口にした。
ジーコ監督「明日(7日)の試合から日本のサッカーにとって大事なシーズンが始まる。最終目標は06年のドイツ大会。そこへ向けた第1歩となる。私は12年前に鹿島(アントラーズ)に招いてもらい、日本のサッカーに参加させてもらった。そこで評価され、こうして日本代表監督を1年半もさせてもらっている。本当の勝負の時が近づいてきた。その初戦を鹿島でやれることが本当にうれしい。鹿島の素晴らしいパワーを受け、今年1年のいいスタートを切りたいと思う」。
これほどまで個人的な思いをにじませること自体が珍しい。92年鹿島の一員としてピッチに立った、日本での原点。その地でW杯ロードを歩み出す指揮官は、チームだけでなく自身のハートまでをも鼓舞する言葉で会見を締めくくった。
ピッチでも迷いは吹っ切れていた。3日からスタートした鹿島合宿で3度の紅白戦を実施。4バック1ボランチ、3バックをテストしたが、最終的にはジーコイズムでもある4−4−2という布陣でマレーシア戦に臨む。12日のイラク戦(国立)まではボローニャ中田ら欧州7選手はほとんど合流できない。それでも大事なW杯予選のオマーン戦は欧州勢主体となる。5日の夜に下した最終結論は欧州組が戻っても、そのまま合体できる布陣。前日の紅白戦で抜群のできを見せた3バックを封印しても、4バックで臨むことを決めた。
中盤では東京V山田卓を先発初起用する。「遠藤とのダブルボランチで中盤からの飛び出しの良さ」から起用するが、あくまでオプションの1つ。「初戦とはいえ、行けるところまで同じメンバーでいく。いかなる試合でも代表のユニホームを着ている限り、勝ちにいく」。DF陣は山田暢、宮本、坪井、三都主の不動の4人で乗り切る方針。ジーコ監督の頭の中で、W杯予選は始まっている。
昨年12月の東アジア選手権。韓国に総得点で1点及ばず優勝を逃した。「どんどん挑んでいきたい。これを教訓として1ゴールの重み、タイトルを逃した悔しさを思い出して欲しい」。FIFAランク29位の日本に対し、マレーシアは114位。格下相手に快勝劇で発進できるかは、今後への大きなカギを握る。いくつもの栄光を手にし、屈辱も味わった自らの汗が染み込んだカシマスタジアム。ジーコジャパンのW杯イヤーが幕を開ける。【田 誠】
[2004/2/7/09:14 紙面から]
写真=ジーコ監督はマレーシア戦前日練習を終え笑顔を見せる(撮影・鹿野芳博)
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