山本監督OAに高原、小野、曽ケ端を指名
サッカー五輪代表の山本昌邦監督(46)が、アテネ五輪のオーバーエージ選手(年齢制限外選手、OA)として、FW高原直泰(25=ハンブルガーSV)を招集することが5日、明らかになった。エコノミークラス症候群として知られる肺動脈血栓塞栓(そくせん)症のため療養中だが、あくまで回復を待つという。MF小野伸二(24=フェイエノールト)GK曽ヶ端準(24=鹿島)の79年生まれの同学年OAトリオがメダルへの切り札となる。
山本監督は、あくまでも高原にこだわった。同監督は、高原、小野、曽ケ端の3人をOA枠で招集することを日本サッカー協会の田嶋技術委員長、ジーコ日本代表監督に伝えていた。英国遠征で高原が肺血栓を発症しても「ギリギリまで待つから、しっかり治して欲しい」と、高原サイドに五輪に向けて治療に専念して欲しい意向を伝えた。
02年のW杯前にも肺血栓を発症し、その時には復帰まで4カ月を要したが、高原自身が「今回は前回ほどではない」と話している。発症から2カ月半にあたる8月11日からの五輪に間に合わせるため、早ければ来週にも療養中のドイツで体を動かし始めるという。
アテネ世代は、五輪予選でのシュート決定率が13・4%に終わった。アトランタ世代22・8%、シドニー世代23・6%に比べて10%近く低かった。前回のシドニー大会で4試合3ゴールの結果を残し、02年Jリーグ得点王の高原の決定力が五輪代表に必要なのだ。
同監督はかねて「力を貸してやるではダメ。どうしても出たいという意欲のある選手でなければ、チームはうまくいかない」と話している。シドニー五輪をケガで逃した小野、世界大会を出場見込みのない第3GKで経験した曽ケ端、高原は02年W杯を肺血栓のため棒に振っている。五輪へのモチベーションは、誰よりも高い。FWとしての実績はもちろん、精神面、同監督からの信頼度、そして現代表に近い年齢など、高原に代わる選手はいない。
クラブ側が難色を示す小野と同様に、高原にも病気からの回復という問題は残る。しかし、招集が無理な場合でも代役のOA選手を選ぶ予定はない。68年メキシコ大会以来36年ぶりの五輪メダル獲得を、チーム事情とモチベーションという両面で条件を満たす同学年トリオにかける。
[2004/6/6/07:58 紙面から]
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