<コンフェデレーションズ杯:メキシコ2−1日本>◇1次リーグB組◇2日目◇16日◇ハノーバー
日本代表がコンフェデレーションズ杯初戦でメキシコと対戦し1−2で逆転負けを喫した。FW柳沢敦(28=メッシーナ)が前半12分に先制ゴールを決めたものの、速いパス回しからゴール前に攻め込んでくるメキシコに3バックが連続失点し敗れた。プレW杯初戦で結果は出なかったが、本大会1年前に開催地ドイツでの試合を経験できたことは収穫になる。日本は19日に欧州王者のギリシャと第2戦を戦うが、予選突破へは負けられない状況になった。
柳沢がまた決めた。前半12分、右サイドで小笠原の絶妙なロングパスに走り込んだ加地が、ゴール前に鋭いクロスを上げた。DF2人に囲まれた柳沢は、絶妙のタイミングで2人の間のわずかなスペースに飛び出し、クロスに右足を合わせる。ボールはゴール左に吸い込まれていった。北中米カリブ海王者のメキシコを慌てさせる先制弾。北朝鮮戦(8日)で日本を3大会連続のW杯へと導く決勝弾を決めた柳沢が勢いをそのままドイツに持ち込んだ。
ニーダーザクセン・スタジアムは空席が目立っていた。日本人サポーターはまばら。試合前日15日の公式会見で海外メディアに「2万枚しかチケットが売れていないそうだが」と皮肉られた。するとジーコ監督は「前回は1人も入っていなかった。今回はこれからの活躍によってお客さんを満員にしたい」とき然と答えていた。試合中にはウエーブも起こったが、日本への声援はわずかだった。
世界の壁は厚い。試合開始直後には左サイドを破られ、わずか22秒でシュートまで持ち込まれた。細かくパスをつないでくるメキシコに再三にわたりチャンスをつくられはしたが、相手より人数を余らせる守備を徹底しかろうじてピンチを脱した。しかし、同39分にMFシーニャに強烈なミドルシュートをたたき込まれ、同点に追いつかれた。
来年のW杯への腕試しの場だった。02年7月のジーコジャパン誕生以来、中南米を相手には1勝も挙げていない(3分け5敗)。苦手意識を払しょくする意味では、メキシコ戦は重要な意味を持つ一戦だった。DF宮本はドイツ入りしてから「世界の強豪国にどれだけ通用するか(最終予選で戦ってきた)アジアとは違ったゲームになる」と話してきた。FIFAランク18位の日本が、同ランク6位の格上のメキシコを相手に、さらなるレベルアップを図った。
来年の本大会に向けたプレW杯。02年日韓大会に続く2大会連続の決勝トーナメント進出を果たすためにはここで力をつける必要があった。しかし後半19分にFWフォンセカに逆転弾を許す。DF茶野とDF三都主がマークについていても、パワーでゴールを破られた。W杯出場を決めた際に中田英は「まだ世界との差はある」と言った。日本のメンバーは、その言葉を肌で感じた試合になった。
それでも容赦なくブーイングが浴びせられる開催地ドイツのスタジアム、環境を経験できたのは来年に向けて大きな強みになる。中2日で19日にはギリシャと対戦する。予選突破へは負けられない。敗戦を糧に、日本が世界との壁を縮めていく。【永井孝昌、益子浩一、広重竜太郎】
[2005/6/17/09:56 紙面から]
写真=前半12分、先制ゴールを決めガッツポーズで喜ぶ柳沢(撮影・栗山尚久)
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