鹿島3発!20世紀最強チームだ
| <チャンピオンシップ:第2戦>◇01年◇12月8日◇カシマ |
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| 鹿島アントラーズ |
0−0 0−0 延長 1−0 |
ジュビロ磐田 |
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小笠原、劇的Vゴール決めた!
劇的に決めた。鹿島のMF小笠原満男(22)が値千金のFKを決め、チームを2年連続の年間王者に導いた。2001サントリー・チャンピオン
シップ(CS)、鹿島−磐田の第2戦。第1戦の2−2に続き、90分間では0−0で決着がつかない。延長に突入した前半10分。直接FKをゴー
ル右へと決め、3冠の昨季に続き、今季もチームにタイトルをもたらした。CSで2年連続MVPを獲得した22歳が、鹿島の新たな黄金時代を
引っ張る。
何人ものチームメートが乗ってきた。重くはない。身長173センチ。小笠原の体は選手の山に埋もれた。クールで、感情をおもてに出すのが
苦手な男は満面の笑みで、ピッチで選手の中心にいた。「みんなが来て、訳が分からなくなった。でも、うれしかった」。昨季チャンピオンシップ
も司令塔としてMVP。昨季の天皇杯でもミドル弾を決め鹿島3冠の立役者となったが、また大舞台でスポットライトを浴びた。
延長前半10分。小笠原が蹴る、この日28本目のFK。ゴールやや左寄り22メートル。セットされたボールの目前にきた名良橋、中田、アウグ
ストに小笠原は自ら蹴ることを宣言。「何となくなんですがGKが動くんじゃないかと思って」。5枚の壁から向かって右側にいる磐田GKヴァンズ
ワムに向かって蹴った。右足から繰り出されたインサイドキックは磐田の壁の右を巻き、ゴール右へと突き刺さった。新装カシマスタジアムでの
不敗神話を17試合に伸ばす一発だった。
今季から本格的にFK練習を始めたばかりだ。しかしセレーゾ監督の指導でレベルは飛躍的に伸びた。「監督からはゴールではなく、壁の何
枚目かを狙えと言われました。それから少しずつFKが入るようになった」。ときにはジーコ総監督からも直接指導を受けたキック。ブラジル代
表の「黄金のカルテット」の2人直伝のFKで93、94年のV川崎(現東京V)以来、史上2チーム目の2年連続の年間王者を成し遂げた。
小笠原の浮沈が今季の鹿島の成績に表れた。開幕前に十二指腸かいようを患い、小笠原も鹿島も開幕ダッシュに失敗した。しかも新装
カシマスタジアムのこけら落としとなった5月19日には左ひじを骨折し、第1ステージ絶望。チームは11位に低迷した。小笠原は「ずっと休ん
でいたから」と臨んだ第2ステージで全試合スタメン出場。鹿島も上昇カーブを描いた。
昨季3冠を獲得した鹿島は今季、磐田に「J最強」の称号を奪われた。第1ステージは1−2で完敗し、磐田の選手から「力でねじ伏せた」と
言われ、王者のプライドは崩れ落ちた。この試合は日本代表FW鈴木が出場停止、ビスマルクも途中交代した中で小笠原がチームをけん引し
た。来季は柳沢もいなくなる。「強い相手と試合するのは面白い」と小笠原。磐田を倒すことこそJ王者の証明。背番号8が鹿島の明日を背負っ
ていく。【藤中栄二】
(写真=延長前半10分、鹿島MF小笠原満男(右)はゴール右すみにVゴールを決めガッツポーズを見せる。左は鹿島MF中田浩二)
| <チャンピオンシップ:第1戦>◇01年◇12月2日◇静岡 |
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ゴン2発!鹿島も譲らずドロー
磐田のベテランFW中山雅史(34)が、意地のゴールで02年W杯へ弾みをつけた。W杯組み合わせ抽選会から一夜明けた2日、中山は1点目
となるPKを誘い、後半9分にはドリブルで攻め上がって豪快なシュートを鹿島ゴールに突き刺した。2点を追いつかれて2−2と引き分けたもの
の、圧倒的な存在感をアピール。98年フランス大会で日本人初のW杯ゴールを決めた中山が、パワーを増して来年6月を目指す。
強烈なシュートだった。1−0で迎えた後半9分、中山はチャンスを逃さなかった。中央でパスを受けると、ゴールへ向かって突進した。マーク
する秋田が左を上がった服部に視線をむけた瞬間、右足を振りぬいた。わずかに開いたコースを抜く、強烈なシュート。「いい感じに足にボール
が乗った」と、チャンピオンシップ最多の7得点目となるゴールを振り返った。
先制点も中山が奪った。前半11分、ペナルティーエリア内で倒された。服部の先制PKは、中山のゴールへ向かう姿勢が生んだ。日本代表
レギュラーFWとも言える柳沢、鈴木を相手に「2得点」。ベテランが、その存在を見せつけた。
口にこそしないが、W杯にかける思いは強い。93年の米国大会アジア最終予選、ドーハで悲劇を味わった。「なんとしてもW杯に出たい」とい
う思いでケガに勝ち、98年フランスW杯ではアジア最終予選で代表に復帰。1次リーグのジャマイカ戦では、日本人初得点も記録した。しかし、
試合に敗れたことが、闘志に火をつけた。当時30歳、誰もがW杯は最後だと思った。しかし、中山は02年を目指した。
「W杯うんぬんよりも、目の前の試合に勝つことが大切」と言い続けてきた。しかし、遠くに大きな目標があるからこそ、日々の努力を続けるこ
とができた。ケガと闘い、体力の衰えと格闘しながら、昨年は98年に続く得点王にも輝いた。今季はチームでただ1人、リーグ全30試合に出
場、チーム最多の16点を挙げた。
この日、中山は先頭に立ってチームを引っ張った。「隊長」の愛称は、だてではない。チームの闘志に火を付け、プレーでチームメートを鼓舞
できる。今年8月15日、日本代表オーストラリア戦で、柳沢がPKを奪った。トルシエ監督はベンチの中山を送り出し、PKを蹴らせた。「人間的
に責任ある仕事ができる男。チームのやる気の象徴だ」という監督の中山評は、磐田でもまったく同じだ。
この日、結果的に2失点して2−2の引き分けに追いつかれた。しかし、中山は負けられない。「W杯の年をJリーグ王者のFWとして迎えた
い」という気持ちがあるからだ。「代表に選ばれるには、このチャンピオンシップをいい形で締めくくることが大切」。8日の第2戦(カシマ)に向
けて、中山は燃える。Jリーグ王座の向こうに広がるW杯のピッチを目指して。【清水優】
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日刊スポーツ紙面で振り返るチャンピオンシップ
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