横浜FW久保 左足ボレーで同点弾、今季初勝利
<横浜2−1C大阪>◇4月3日◇横浜国
横浜が、日本代表で冷や飯を食わされたFW久保、DF中沢の活躍で今季公式戦初勝利を挙げた。先制点を奪われた直後の前半40分、DFドゥトラのFKを久保が左足のダイレクトボレーを決めて同点。後半34分には左CKから中沢が頭で押し込んだ。最下位転落の危険もあった大事な一戦で、意地の勝利をもぎ取った。
2月の代表合宿中に無断外出したため、3月31日のW杯アジア1次予選シンガポール戦のメンバーを外れた久保にとっては名誉挽回(ばんかい)の一撃。同18日のW杯予選オマーン戦以来の得点に「勝って、これから気持ちよく戦える」と笑みをこぼした。代表合宿やプレシーズンマッチの疲労が蓄積。27日のナビスコ杯広島戦(広島)は帯同せずに休養し、精神的なリフレッシュに努めた。
中沢は久保、MF奥の代表落選のショックを引きずりながら代表のシンガポール戦に参加。「送り出してくれるチームと2人のためにも」と臨んだが結局、出場機会すら得られなかった。横浜での活躍が自信を取り戻す最善策だった。「今季は岡田監督から与えられた仕事すら満足にできていなかったし、ひたむきに戦うことを心掛けた」と笑みを浮かべた。
リーグ開幕以降、ナビスコ杯を含めてここまで2分け1敗。得意のサイド攻撃をあえて封印し、より高いレベルのサッカーを目指すゆえの苦戦だったが、いつしか昨季王者のプライドだけが独り歩きしていた。前日2日の練習後、チームづくりが失敗したことを選手に謝罪した岡田監督は「帆掛け船の船体が大きくなっていないのに、帆だけを急激に大きくしようとしてバランスを崩した。私のミスを救ってくれた選手たちに感謝したい」と声を震わせた。プライドを捨て、一丸となってつかんだ1勝。王者が原点に立ち返り、反撃に出る。【山下健二郎】
[2004年4月4日付紙面から]
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