横浜、首位磐田追撃へ執念のドロー
<横浜1−1清水>◇5月12日◇横浜国
横浜が、逆転優勝への望みを辛うじてつないだ。日本代表FW久保竜彦(27)を右ひざ痛で欠く中、ホームに清水を迎えた一戦。前半41分に先制点を許す苦しい展開も、後半43分に途中出場のFW坂田大輔(21)が右クロスを頭で押し込み同点に追い付いた。勝ち点18で6差の2位に浮上。15日のアウエーで首位磐田に挑む。
磐田追撃への執念が、結集した。清水に退場者が出て、数的優位に立った後半43分。MF奥の右クロスがファーサイドへ送り込まれる。疲労で動きの鈍った両足に最後の力を加え、FW坂田が加速。ゴールポストに体を激突させながら合わせたヘディングシュートが、ネットを揺らした。負ければ逆転優勝が絶望的となる一戦。昨季王者は、最後まであきらめなかった。
右ひざ痛で久保が欠場。前半だけで7本のシュートを浴びせながら、攻撃の核が不在の影響で得点に結びつかなかった。それだけに、坂田は「勝てた試合だったが、最低ラインの勝ち点は取れた。精神的に厳しい状況でも全力を尽くした」と手応えを語った。
2月のA3杯にはじまり、国内戦にアジアCLを含めてこの日が今季公式戦20試合目。連戦の疲労で状態はベストにほど遠かった。だが、右足をつりながら上げた奥のクロスが、疲れで右MFの位置に戻れず前線に残っていた坂田のもとへつながった。DF松田、中沢がリスクを冒してでも積極的に攻撃参加。全員でつかんだ貴重な勝ち点1に、松田は「チームが1つになる試合だった。昨季(逆転優勝)のこともあるし、まだまだチャンスはある」と前を向いた。
11日に行われたアジアCLの1次リーグ戦で同組の城南一和が15得点で大勝。横浜は得失点差で5ポイント追い抜かれ、2位に転落。決勝トーナメント進出に黄色信号がともった。結果を伝え聞いた選手の動揺は激しかったが、劣勢の中で清水戦でドローに持ち込めたことで、大きく気持ちを切り替えられた。岡田監督は「選手はまだファイティングポーズを崩していない。第1ステージが終わったとき、この日の勝ち点1が大きな意味を持つと思う」と期待を寄せた。逆転勝利でつかんだ昨季完全優勝。次節15日の磐田戦で、横浜が再び奇跡をたぐり寄せる。【山下健二郎】
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横浜DF中西が通算73回目の警告を受けた。元名古屋ストイコビッチの72回を抜く、J新記録だ。名うてのファイターとして知られる中西らしい記録だ。
警告をもらうことは、もちろん、ほめられたことではない。だが、裏を返せばそれだけ際どいプレーをしているから、ということもできる。1度抜かれても、もう1度追いつくスピードを持つだけに、結果的にそれがバックチャージととられることが多い。警告が多いから即アンフェアというわけではない。
その証拠に、中西は1発レッドによる退場を1度も経験していない。過去5回の退場はすべて警告2回によるものだ。「プレーの延長上」と考えるからこそ、主審も警告にとどめているのだろう。イエロー72回とレッド0回(警告2回によるものは除く)。相反する数字だが、中西の真実を示すものだ。【小西弘樹】
○…日本代表ジーコ監督が、横浜FW久保の状態を気遣った。コンディショニング担当の里内コーチなどスタッフを伴って、横浜戦を観戦。20日にイングランド遠征のメンバー発表を控えるだけに、右ひざ痛で欠場した久保について「20日までに直してくれれば、私としてはそれでいい」と早期復帰を期待していた。
[2004年5月13日付紙面から]
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