横浜完勝、首位に1差
<横浜2−0広島>◇6月16日◇横浜国
横浜が、韓国代表FW安貞桓(28)の2試合連続ゴールで首位磐田に迫った。1点をリードして迎えた前半31分、DF那須のFKを胸でトラップし、右足を振り抜く技ありゴール。右ひざ痛でベンチスタートのエース久保の穴を埋める安の活躍で、チームは広島を2−0で倒した。首位磐田が2−2で神戸と引き分けたために、最大7あった勝ち点差は、ついに1。逆転優勝が現実味を帯びてきた。
久保がいなくても、横浜の決定力は揺るがない。逆転優勝への道のりが険しいほど、FW安の嗅覚は鋭さを増す。前半31分、DF那須のFKが前線へ。安は胸トラップでボールをコントロールすると、マークにつく広島DFのまたの間を抜いて右足でゴール左隅へ突き刺した。主導権を引き寄せる2試合連続得点。左こぶしを突き上げた。
今季リーグ戦3得点の久保を抜き、MF奥に並ぶチーム最多5点目。「久保は万全な状態ではなく、奥も(故障で)いない。自分がやらなきゃいけないと思っていた」と、安は自らの役割を口にした。日本代表の東欧遠征で久保が不在だった5月2日の東京戦以降、リーグ戦7試合連続先発出場で5得点。韓国代表に招集され、過密日程で疲労もピークだが、右ひざ痛の久保に代わり、チームの得点源として勝利に貢献する。
欧州移籍を断念し、昨季J王者の一員となる道を選んだ。久保と組む日韓代表2トップは安自身が戦術にフィットせず、今季序盤は控えに甘んじた。「起用法は監督が決めること。僕は自分の役割を一生懸命こなすだけ」。屈辱に耐えて、チャンスを待った。この日は、ペルージャ時代に同僚だったアンコナDFソリアーノとミラネーゼを試合に招待。退団後も連絡を取り合う友人に、ぶざまなプレーを見せたくなかった。ソリアーノは「ペルージャ時代と変わらない素晴らしい活躍だった」とたたえた。
後半は疲れで運動量が落ちたが、味方のピンチに最終ラインまで戻って守備で貢献。同29分、地元サポーターの大歓声を浴びて久保と代わり、ベンチに下がった。首位磐田に勝ち点1差と迫った岡田監督は「今戦えるメンバーで勝つことに集中したい」と決意を口にした。今や、久保の代役ではない。安が名実ともにエースとして、逆転Vへの核となる。【山下健二郎】
○…横浜が得意の展開に持ち込んだ。過去4回ステージ優勝しているが、95年第1を除く3回(00年第1、03年第1、第2)が最終節に首位を逆転しての栄冠。1差2位の今回も絶好の位置だ。3ステージ連続優勝ならば史上初となる。
[2004年6月17日付紙面から]
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