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2004年J1第1ステージ優勝特集
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第14節 写真を見る

横浜、J史上初のステージ3連覇へ王手

<横浜2−1柏>◇6月19日◇柏の葉

 横浜が、Jリーグ史上初のステージ3連覇へ王手を掛けた。磐田を勝ち点1差で追う2位で迎えたアウエーの柏戦。前半17分にMF田中隼磨(21)の左足ボレーで先制点を挙げると、後半20分にはFW安が3試合連続ゴールを決めて2−1で勝利した。磐田が0−1で鹿島に敗れたため、勝ち点で逆転した横浜が首位に浮上。26日の鹿島戦(横浜)で勝ち、自力で栄冠を手にする。

 目標を実現するために、死力を尽くした90分間だった。ベンチで両腕を組み、無表情で戦況を見守っていた岡田監督が勝利の瞬間、1度だけ両手をパンッと力強く打った。リーグ戦終盤にようやく上り詰めた首位。まだ、喜ぶのは早い。そう自分自身に言い聞かせるように足早にロッカールームへと引き揚げた。

 磐田敗戦の情報が、昨季王者の闘志を倍増させた。前半17分、ハーフライン付近で得たFKをMF柳が前線へ蹴り込む。ペナルティーエリアへ突進したのは右MF田中だった。「ドロ臭く、最後まであきらめたくなかった」。柏DF平山をかわしながらGKの飛び出しより速く、左足外側でちょんと合わせた。横浜在籍通算4シーズン目で初めての得点。昨季アシスト王のMF佐藤を控えに回し、若い自分に期待し先発で使い続けた指揮官へ、恩返しの先制ゴールだった。

 試合会場に到着したのは、鹿島−磐田戦が行われていた午後5時すぎ。田中をはじめ主力選手の多くがバスの車内に残り、備え付けのモニターで観戦し続けた。磐田の敗戦とともに「これで自力優勝できる」と歓声がわき起こり、ガッツポーズしながらベンチへ向かった。中盤で激しくボールを奪い合い、最終ラインからはDF松田が積極的に攻撃参加。後半20分にはFW安の3試合連続ゴールで追加点を挙げた。後半途中からFW坂田、右ひざ痛のFW久保、痛んだ柳に代わって若手の長身DF栗原も投入。総力戦で柏の追撃を振り切った。

 岡田監督は快進撃を続けてきた磐田の終盤失速を例に「新しい成功をつかもうと思ったら、これまでのものを手放さなければならない」と選手に話した。過去の実績や今季積み重ねてきた白星など、振り返る必要はない。「目の前の試合だけ。これからの1週間、集中して練習したい」と気を引き締めた。逆転で昨季完全優勝を成し遂げた奇跡の再現へ。横浜が優勝をぐっとたぐり寄せた。【山下健二郎】

 ◆最終節V争い 優勝争いが最終節までもつれたのは10回目。横浜はそのうち4回に絡んでおり、そのすべてで優勝している。磐田も過去4回最終節V争いに絡んでいるが、そのうち優勝は2回。

 ◆逆転優勝 ラスト3節での逆転優勝は過去6例あるが、そのうち3回(00年第1、03年第1、第2)が横浜。このまま優勝すれば3ステージ連続での劇的な展開になる。逆転優勝は十八番だ。

 ◆鹿島のカベも平気 最終戦の相手は難敵・鹿島。優勝決定の可能性のある試合で鹿島と対戦したチームはこの日の磐田まで過去4例あり、1勝1分け2敗。唯一、優勝を決めることができたのは95年第1Sで横浜M。

[2004年6月20日付紙面から]

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