イングランドと引き分けたことは評価できるが、W杯予選のインド戦へのシミュレーションにはならなかった。日本は格上の強豪と戦う時、善戦できることはフランスW杯当時から分かっていることだ。
今回の戦いでも最初からイングランドが試合を決めてしまおうと、圧倒的に攻めてきた。守りに専念といえばかっこいいが、全く手も足も出ない時間帯が長く続いた。よく1点で耐えきったものだ。イングランドにじわじわと疲れが出てきてから、やっと前向きに攻められるようになった。ただし、ペナルティーエリアの中に入ったのは小野のシュートだけで、後はエリアの外からのミドルシュートだけだった。
「引いた相手をどう崩してゴールをこじ開けるか」という日本の課題は、この遠征でも答えを出せなかった。宿題をヨーロッパまで持っていったが、再び持ち帰らざるを得なかった。次のインド戦の日本は、今回のイングランドの立場になるんだろうな。格下の相手の戦い方を学んだはずで、次に生かされなければ、この遠征も無駄になる。(日刊スポーツ評論家)