
2005年1月24日更新
「裏番組は、大騒ぎ」
サッカーライター:吉崎英治
韓国でも、日本ー北朝鮮のことはちょくちょく話題になっている。22日の地上波MBCの夜9時のニュースでは、「日本取材陣はスパイ」と見出しを打つ中国の新聞を引用。「北・日サッカー戦争が勃発しています」とレポーターが締めた。そんな中で…
「最終予選を展望してみると、北朝鮮がいい戦力を整えているように見えます。私は、南北が一緒にワールドカップに進出することを望んでいます」。
ムム、誰だ。北朝鮮の味方をするのは?
あんまり歯向かっちゃ、いけないお方です。18日、韓国サッカー協会会長選挙に当選した鄭夢準議員の就任スピーチ。「独裁」と在野勢力の猛烈な批判を浴びながらも、4期目に突入することになった。
留任した会長の下、韓国は最終予選へのスタートを切った。1月8日からは、国内組のみのメンバーで、アメリカ遠征を行い、コロンビア、パラグアイ、スウェーデンと対戦した。結果は初戦1−2、第2戦1−1、第3戦1−1の1敗2分け。昨年12月19日にドイツに勝った時に採用した3−4−3で戦った。
メンバーを固めつつあり、動きの少ない日本に比べ、ボンフレール監督が昨年7月に就任した韓国は、いまだチームを「建設中」。02年W杯組、アテネ五輪組、それ以外のたたき上げが入り乱れたポジション争いを展開している。
一番のサプライズは、3トップの起用法。第2戦のパラグアイ戦では、なんと、187センチの金東R(キム・ドンヒョン)、185センチの李東国(イ・ドング)、185センチの南宮道(ナムグン・ド)の大型3人組を並べた。
フツー、3トップでこんな起用法するか? 現に1−1で引き分けた試合後、韓国記者から「3トップのスピードがない」と質問が出たが、鬼監督のボンフレールは「そんなことはない」と一蹴した。大型で、パワーのあるチームづくりを目指しているようだ。
南宮道はアテネ五輪ではサブのFWだった。金東Rに至っては、バックアップメンバー。一方で、五輪当時エースとして名を馳せた170センチのテクニシャン崔成国は遠征を通じて3試合ともに交代出場。メディアに「試合に出たい」と訴えるほどだから、大変だ。
さらに、ここに02年組の安貞桓、薛g鉉、アテネ五輪組のチョ・ジェジン、国内リーグで活躍するチョン・ギョンホ、ユース代表できっちり結果を残している朴主永が迫ってくるんだから、一体どうなることやら。そんなこんなで、日本−北朝鮮の裏番組となる、韓国代表は大騒ぎになっている。
もちろんジーコもボンフレールも、結果を出すために最善の方法を選択しているんだろう。ただ、ハタから見ていると、韓国のドタバタぶりは面白みがある。韓国サポーターに聞くと、「この期に及んで、チーム作りをしているのはおかしい!」って言うんだけど。まあまあ、オモロいもん勝ちでしょう!
オモロいといえば、最終予選でも韓国は苦戦してくれないかな。日本サポーターとしては、見ていて楽しいから。まあ、韓国サポーターにとっても、苦しい方が思い出に残るだろうし。
過去のW杯では、すべて韓国に上を行かれている。97年の最終予選でも、02年の本大会でも、日本は複雑な気持ちにさせられた。一度くらい、いすにふんぞり返って、韓国の苦戦を楽しみたいもんだ。
頼みますよ、ジーコさん!!
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吉崎英治(よしざき・えいじ)

1974年(昭49)、長崎県生まれ。サッカーライター。99年、大阪外大朝鮮語科卒。日本、韓国のトピックスを中心に週刊サッカーマガジン、ナンバーなどに寄稿している。
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