オンセ・カルダス鉄腕GKエナオがV導く
オンセ・カルダスのコロンビア代表GKフアン・カルロス・エナオ(32)が、史上初の元世界王者4連破に挑む。南米NO・1決定戦リベルタドーレス杯で元世界王者を3連続で破っており、明日12日のトヨタ杯でも87年王者のFCポルトからゴールを死守する。4連勝の「稲尾様」ならぬ、4連破の「エナオ様」が世界に君臨する。一方のFCポルトは10日、川崎市内で初練習を行い、FWベネディクト・マッカーシー(27)がMVP獲得を熱望した。
右へ左へ。GKコーチの蹴るシュートを、エナオの力強い腕が次々にはじいていく。身長は公称182センチだが、実際はおそらく170センチ台。GKとしては決して大きくはない。そのハンディを、黒ヒョウのような天性のバネで補う。
10日で来日から1週間が経過。時差ボケも完全に解消され、コンディションも上向いてきた。国内でも強豪の部類に入らないようなクラブが、リベルタドーレス(LD)杯制覇を果たした奇跡の原動力。チームNO・1スターが、トヨタ杯への準備を整えた。
元世界王者(トヨタ杯と前身のインターコンチネンタル杯優勝チーム)を次々に破ってきた。LD杯準々決勝でサントス(優勝年=62、63)、準決勝でサンパウロ(同=92、93)、決勝でボカ・ジュニアーズ(同=77、00、03)を下した。強豪3チームを相手に、540分でわずか2失点。PK戦にもつれこんだ決勝では相手4人を完全に止め、1本もゴールマウスを割らせなかった。「これだけ強いチームを破ったことは、信じられないことだ。ポルトに勝てないということはない。必ずコロンビアにタイトルを持って帰りたい」と大きな自信を持って臨む。
ポルトにも勝って元世界王者を4戦続けて破れば、史上初の快挙になる。58年のプロ野球日本シリーズで4連投4連勝を飾った稲尾和久投手(西鉄)が「神様・仏様・稲尾様」なら、元世界王者4連破のこちらは「神様・仏様・エナオ様」か。
ポルトにはジエゴ(元サントス)ルイス・ファビアーノ(元サンパウロ)という、エナオの前に敗れ去った2人の選手が在籍し、雪辱を誓っている。新たな難敵マッカーシーもいる。簡単にはいかない。だが、その厳しい戦いを制した時、最後のトヨタ杯に、また伝説が刻まれることになる。【小西弘樹】
[2004/12/11/09:00 紙面から]
写真=8日、コロンビアの帽子をかぶり、余裕の表情を見せるオンセ・カルダスGKエナオ
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