山崎8位!競歩4大会ぶり入賞/世界陸上
<陸上世界選手権>◇7日目◇12日◇ヘルシンキ
50キロ競歩で山崎勇喜(21=順大)が、8位入賞を果たした。20キロを24番目に通過した後、猛然とスパート。後半に順位を一気に上げて3時間51分15秒で8位に入った。97年アテネ大会6位入賞の今村文男以来の快挙だった。朝原、高平、吉野、末続で臨んだ男子400メートルリレーの日本は1次予選B組で3着に入り3大会連続の決勝進出を決めた。大会6日目の11日に行われた男子200メートルは、100メートル王者のジャスティン・ガトリン(23=米国)が20秒04で圧勝した。
20キロを24番目に通過。そこから山崎の猛追が始まった。その後の10キロで10人をごぼう抜き。35キロ地点で9番まで順位を上げた。その後、前を歩く選手が失格。38キロ付近で自分の順位が8番であることを知った。信じられなかった。
残り3キロ。アクシデントが襲ってきた。「おなかが痛くて、吐きそうで…」。ペースが急に落ちた。しかし、ここであきらめるわけにはいかない。おう吐しながら歩いた。すると体が軽くなった。前後に選手は見えない。「前へ、前へ」。そう言って歩いた。
昨年のアテネ五輪は日本人最高の16位。大いに不満だった。途中2度の警告。3度目で失格になるため最後のスパートができなかった。悔しくて、この1年間はフォームの修正に力を入れた。「体の軸ができた」と歩く技術が進歩した。
準備も成功した。コースは細かいアップダウンが続く難コース。調整はスピード強化よりも、脚づくりに重点を置いた。毎日50キロを歩き体重はアテネ五輪を2キロ下回る62キロ。「こんなコースを多くつくってほしい」と笑った。
全国高校駅伝に出場したくて富山商に進み陸上部に入部。だがレベルが高く、女子よりも遅かった。おまけに1カ月で故障。監督に「走る基本は歩くこと」と指導されたのが競歩を始めるきっかけ。長い足と柔らかい股(こ)間が生き3年で高校記録を樹立した。
世界選手権の最高順位は97年アテネ大会での今村文男の6位。それが次の目標だ。「2年後の大阪大会では今村さんを抜きたい。いつかは先頭集団について行けるようにしたい」。21歳の山崎にとって、その日は決して遠くはない。【首藤正徳】
[2005/8/13/09:21 紙面から]
写真=男子50キロ競歩で4大会ぶりに8位入賞を果たした山崎(撮影・小沢裕)
|