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内藤雄士の「世界最新スイング」
2004/04/12 過去のコラム一覧を見る

クローズドスタンスで30ヤード

― 飛ばし編その1 ―

スイングの写真

 ゴルフは「ボールをつかまえること」ができてこそ、楽しめる。やったことがある人なら分かるでしょう。ボールをつかまえて飛ばした時のあの気持ちのいい感覚−。逆にボールをこするように打ってスライスばかりなら、例え100を切っても不満足でしょう。

 だからボールをつかまえたい。では、どうするか。最新のスイングでは、答えは「クローズドスタンス」です。ボールを厚く打って飛距離が出る。驚くなかれ、現在、丸山やタイガー・ウッズも含め、米国の男女ツアーの約8割が採用しています。

 ここで勘違いしないで! これまでのクローズドスタンスは、スタンスとともに体全体が右を向いて、クラブフェースだけが目標方向にセットされたものでした。しかし「飛ばすための正しいクローズドスタンス」とは、スタンスはクローズでも、肩、腕、腰と一緒にクラブフェースが目標に向いているのです。これならダウンスイングで胸が開きにくく、左脇が締まる。体の右サイドでインパクトを迎えるようなイメージが出て、ボールをつかまえられる。

 では、新しいスタンスをどう作るか。

 右足のつま先は、目標線と直角にして開かないようにします。1.最初に両足をそろえる。2.スクエアに足を開く。3.右足を半歩引くという手順です。このスタンスで背筋をすっと伸ばし、しりを突き出すように腰を曲げる。体重配分は、右足6、左足4。このイメージでアドレスできたら、できるだけ早くスイングを開始する。体の制止が長くなると、筋肉が緊張して、不安な気持ちがどんどん広がっていきます。

 テークバックして、トップでスイングを止めず、一気にフィニッシュまで振り抜く。トップで止めると、テークバックとダウンスイングの軌道が変わって、正確にボールを打つことが難しくなるからです。スイングは「静」から「動」ではなく「動」から「動」なのです。

 なぜ、新しいスイングが必要になったのでしょう。今のクラブには、クラブ自体に飛ばしのパワーがあるからです。だから、タメを利かせてインパクト直前に、開いていたフェースを急激に閉じて打つというようなパーシモン(柿の木)ヘッド時代の、かつてのテクニックは不要になった。新しいクラブはヘッドの重心もフェースのローテーションを使う回転的な運動より、直線的にたたく運動が合う。ダウンスイングでクラブが右足の前に来た時には、フェースが目標方向に向いているように私は指導します。右足前から左足前までクラブを直線的に動かすことで、インパクトが点ではなく、幅広い長いゾーンになり、ストレートボールが打てるようになります。

 ストレートボールは風の影響を受けにくい。追い風ではより飛び、向かい風では左右に流されることが少なくなる。こするスイングだった人がボールをつかまえてストレートを打てれば、30ヤード飛距離が伸びることだってあるんです。




90を切ろう!

自分の飛距離を知れ

 スコアを伸ばすためには、スイングの向上とともに「ラウンド術」も求められます。何よりも大切なのは「自分の飛距離と力量を知ること」です。それによって、プレーで使う14本のクラブが決まるのです。

 クラブの中で最も難しいのは何? それはロングアイアンです。アベレージゴルファーで1、2番アイアンを持つ人はまずいないでしょう。3、4番をきちんと打ちこなすためには、最低でも秒速43メートルのヘッドスピードが必要です。それだけのスピードがないと、クラブの持つ浮力が働かず、ボールが上がらないからです。

 それなら「ロングアイアンを捨てる」という決断もあっていい。同じ飛距離の出せる7番ウッド、9番ウッドは低重心で、ロングアイアンよりも数段打ちやすいクラブだからです。

 丸山も3月のベイヒル招待では7番ウッドを使い、好ショットを放ちました。片山晋呉選手は9番ウッドも操ります。スコアメークは「簡単なスイングと簡単な道具」。ゴルフをもっとシンプルに考え、楽しんでみては。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

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内藤雄士(ないとう・ゆうじ)
 1969年(昭和44年)9月18日、東京生まれ。日大ゴルフ部では丸山茂樹らと同期。米国にゴルフ留学し、サンディエゴアカデミーなどで最新のスイング理論を学んだ。98年から日本ツアーでプロコーチでの活動をスタート。01年に丸山と契約し、日本人で初めて米ツアー(USPGA)プロコーチとして、マスターズ、全米オープン、全米プロのメジャー大会に参加した。(株)ラーニングゴルフクラブ(杉並区高井戸)の代表取締役で、2月から新宿駅ビル「マイシティー」屋上で開校した「クラブ23ゴルフスクール」を丸山と主宰している。

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