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内藤雄士の「世界最新スイング」
2004/08/05 過去のコラム一覧を見る

プロも実践するドリルでアイアンマスターへ

― アイアン編その4 ―

(1=左)アドレスではスタンスの幅を狭め、ストロンググリップで構える(2=右)クラブヘッドをスイングプレーンに乗せ、右肩口まで上げていく (1=左)アドレスではスタンスの幅を狭め、ストロンググリップで構える(2=右)クラブヘッドをスイングプレーンに乗せ、右肩口まで上げていく

 今月は先月の「右手だけのショット」に続き、アイアンショットの練習法(ドリル)を紹介していきます。テーマにしている「クラブ、腕、体の同調」をマスターするために、まずは8番アイアンのハーフショットです。根気が必要ですが、プロも基本にするドリルを体感しましょう。

 ローマは1日にしてならず。そう、ゴルフもある朝、目が覚めて急にうまくなっているということはありません。必要なのは、正しい理論を頭に入れることと、地道な練習です。ただ、練習場でむやみにボールを打っていては上達は望めません。例えるなら、ハミルトンが日本ツアーで14年間も苦労して、38歳で全英オープンを制したように、とにかく1歩1歩前に進むことが大事です。「この1球に○円かかっているのに」という考えは捨てて、これから紹介するドリルを試してみましょう。

 まずは第1歩として、8番アイアンでのハーフショットです。なぜ、8番アイアンなのか? それは「浮力」を考えてのことです。アマチュアにとって、クラブは短くなるほど簡単になるわけで、べつにウエッジや9番アイアンでも構いません。ただ、7番アイアンぐらいからシャフトが長く、ロフトも立ってくると感じて体が硬直してくる方が多いことでしょう。そこでハーフショットでもある程度ボールが浮き、飛距離が出て、ショットの手応えをつかめる8番アイアンとなるわけです。では、手順を説明します。

 (1)アドレス スタンスの幅を半足分だけ狭めて、いつものように左手拳の半分が前を向くストロンググリップで、ボールをつかまえることを意識した正しいアドレスを取ります。

(3=左)ヘッドとシャフトが地面と平行になるまで自然に落下させる(4=右)体のターンを利用し、ハンドファーストインパクトでボールをとらえる (3=左)ヘッドとシャフトが地面と平行になるまで自然に落下させる(4=右)体のターンを利用し、ハンドファーストインパクトでボールをとらえる

 (2)トップ クラブヘッドをスイングプレーン(軌道)に乗せて右肩口まで上げます。その際、左手甲は内側にも外側にも曲げず、自分のプレーンと平行に収まるようにします。

 (3)ダウンスイング 体にも手にも力を入ることなく、ヘッドとシャフトが地面と平行になる位置まで自然に落下させます。

 (4)インパクト 腕を振ることはなく体のターンだけを利用し、ハンドファーストインパクトでボールをとらえます。グリップの位置が、体の正面から外れないようにします。

 (5)フィニッシュ 左肩口の高さにグリップ位置を収めるフィニッシュで、左右対称の振り幅を意識します。

 要するに右肩口から左肩口までのスイングなのですが、人間の体は頭の中の意識よりも動いているものです。このハーフショットの練習に慣れていない段階では、肩口で止めているつもりでも、実際はフルショットのように高いトップになっているケースがよく見られます。それではこの練習の意味がないので、最初は左腰から右腰の幅でのショットを練習することをお勧めします。

 もう1つのポイントは、自分のへそとクラブがつながっているという意識を持つことです。特にインパクトの前からフィニッシュにかけて、へそから出ているクラブを持ってボールをつかまえて運ぶ気持ちでクラブを振れば、手首をこねることもなく、余計なフェースターンを抑制することもできるのです。

(5)フィニッシュでは左肩口の高さにグリップを収める (5)フィニッシュでは左肩口の高さにグリップを収める

 最初に話したように、このような練習の繰り返しは、地道なものであり、ストレスもたまるかもしれません。「お金を払ってるんだから気持ちよく振りたいよ」と思う方もいるでしょう。でも、うまくなるためには欠かせない練習と僕は思っています。

 丸山茂樹プロも平塚哲二プロも、ほぼ毎日、このハーフショットを練習しています。彼らなら3番アイアンでもこなせる練習なのですが、丸山プロは4位に入った全米オープンの前には9番アイアンから始めて、8番、7番と順番にクラブを上げてショットの状態を再確認しました。昨年、首を痛めた影響から「1日130球」と決めているのですが、このすべてをハーフショットに費やすケースもあるのです。僕が用意したドリルは、このようにプロも実践しています。

 次回は「スプリットハンドドリル」です。お楽しみに。


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内藤雄士(ないとう・ゆうじ)
 1969年(昭和44年)9月18日、東京生まれ。日大ゴルフ部では丸山茂樹らと同期。米国にゴルフ留学し、サンディエゴアカデミーなどで最新のスイング理論を学んだ。98年から日本ツアーでプロコーチでの活動をスタート。01年に丸山と契約し、日本人で初めて米ツアー(USPGA)プロコーチとして、マスターズ、全米オープン、全米プロのメジャー大会に参加した。(株)ラーニングゴルフクラブ(杉並区高井戸)の代表取締役で、2月から新宿駅ビル「マイシティー」屋上で開校した「クラブ23ゴルフスクール」を丸山と主宰している。

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