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2004/09/30
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環境と意識に差
― 日米ツアーの違い ―
渡米してビデオカメラを手に、丸山茂樹(左)のスイングをチェック
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丸山茂樹プロとコーチ契約している僕は、年数回は渡米して米ツアーに触れています。一流選手ばかりが集うこの世界最高峰の舞台と、日本ツアーの違いとは何なのか。単なるレベルだけではない、環境と意識の差について話そうと思います。
米ツアーに行くたびに感心させられます。彼らはどれだけ練習するのだろうかと。ウッズ、エルス、V・シン…。現在の世界ランク上位者は、誰もが練習漬けの日々を送っています。
筆頭はウッズを抜いて世界1位になったV・シンです。彼は日々、早朝5時から激しい筋力トレーニングを始めます。ラウンド前後のショット、パットの練習量もNO・1。午前でラウンドを終えても日が暮れるまでコースに残る。41歳にしてその体力、向上心には頭が下がります。
試合前の練習日のウッズは、夜明けとともにラウンドをスタートします。当然、その前からジョギングで体を慣らしています。最近の不振から「バーンアウト(燃え尽き症候群)か」の声もありますが、どんな富や名声を得ても、彼はこの習慣を変えず、ラウンド後もとことん練習しています。
お手本があれば、それに習うのが自然です。丸山プロも00年から米ツアーを主戦場にして筋力トレーニングを取り入れました。昨季に首を痛めてからは走り込みが中心ですが、成果は体形の変化に出ています。技術面でも「このままでは優勝できない」と悩み、01年から僕と契約してスイング改造に取り組みました。日本で実績を残し、00年も米賞金ランク37位と誇れるものなのに、ステップアップのために挑戦したのです。
丸山プロは1つの課題に妥協せず向かえる気力の持ち主です。ハーフスイングなら1日中、それだけをやる。生活でも規則正しく、酒は飲みません。午後6時には夕食を取り、食後は大好きなスターバックスでくつろぐ。夜更かしはせず、十分な睡眠で朝を迎える。開催地がいずれも繁華街とは遠いということもあるのですが、日付が変わるまで遊ぶ選手は見当たりません。
一方の日本ツアーですが、午後からのラウンドなら夜更かしもして、昼前にゆっくりとコースに来るという選手も少なくない。「それでも何とかなる」という雰囲気もあります。とはいえ最近は若手から「早く米ツアーに」という声も出ています。確かに賞金も高額で魅力的です。
ただ、過去に挑戦した選手たちの中で、青木功さんは別格として、成功と言えるのは尾崎直道、田中秀道、丸山プロの3人だけ。他の選手も日本では優勝を重ねていたのに、環境もレベルも違うステージで自信を打ち砕かれている。帰国しても苦労するという現実があります。
丸山プロとも話すのですが、今の米ツアーメンバーなら、全員が日本ツアーで賞金王になれる力があります。それだけの舞台に挑むには相当の覚悟と、努力できる才能が必要。宮里優作君のように「行ってうまくなるんだ」という強い意志を持つ選手でなければチャンスはないと思います。これらの条件をクリアして来季、新たに日本から米ツアーで活躍する選手は出てくるのか? 注目したいと思います。
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◆内藤雄士(ないとう・ゆうじ)
1969年(昭和44年)9月18日、東京生まれ。日大ゴルフ部では丸山茂樹らと同期。米国にゴルフ留学し、サンディエゴアカデミーなどで最新のスイング理論を学んだ。98年から日本ツアーでプロコーチでの活動をスタート。01年に丸山と契約し、日本人で初めて米ツアー(USPGA)プロコーチとして、マスターズ、全米オープン、全米プロのメジャー大会に参加した。(株)ラーニングゴルフクラブ(杉並区高井戸)の代表取締役で、2月から新宿駅ビル「マイシティー」屋上で開校した「クラブ23ゴルフスクール」を丸山と主宰している。
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