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全米プロゴルフ選手権
 2005年 全米プロゴルフ
■日程:8月11日〜14日
■会場:ニュージャージー州バルタスロールGC(7392ヤード、パー70)
■賞金:総額650万ドル(約7億1500万円)優勝117万ドル(約1億2870万円)

ミケルソン
メジャー2勝目を獲得したフィル・ミケルソン(AP=共同)

18番で決めた!ミケルソンがメジャー2勝目

 フィル・ミケルソン(35=米国)が逃げ切りで全米プロ選手権を制し、メジャー2勝目をつかんだ。最終ラウンドは通算6アンダーの首位タイからスタートし、4アンダーまでスコアを落とした14番グリーン上で雷雲が近づき14日の競技は順延。持ち越しとなった15日は3人が3アンダーで並んでいた18番でバーディーを奪い、最終ラウンドは72。通算4アンダーで2位に1打差で混戦を抜け出した。タイガー・ウッズ(29)は68と追い上げて2アンダーの4位。片山晋呉(32)は3オーバーで23位だった。

 5日間に及ぶ激闘を制したのはミケルソンだった。エルキントン、ビヨンと並んで迎えた最終18番ロング。グリーン手前の深いラフからの第3打を50センチに寄せると、勝利を確信したように両腕を掲げてガッツポーズ。「今週はラフからのアプローチが悪かったけど、いつも家の裏庭でやっていることを思い出してやったんだ」。1打差で混戦を抜け出し、昨年マスターズ以来のメジャー2勝目をもぎ取った。

 粘り勝ちだった。ラブと並ぶ通算6アンダーで始まった最終ラウンド。14日は強い風に悩まされた。2つスコアを落とした14番のグリーン上で、雷雲接近のためプレーは持ち越し。「転げ落ちるほどひどくはない。この中断は有利だ」。自分に言い聞かせるように前向きに考えた。この日は1メートルのパーパットから再開となったが、きっちり沈めた。

 屈辱を晴らすため、今年最後のメジャーに臨んでいた。4月までに3勝を挙げたが、その後は勝利なし。メジャーもマスターズの10位が最高。ウッズが圧勝した全英オープンで60位と惨敗すると、2人のコーチのもとを訪ねた。ショットはリック・スミスに、小技はデーブ・ペルツに再チェックを依頼。「この3週間、2人とともに練習したことが、ここで役立ったんだ」。右から左に曲がる強烈な「カットボール」でドライバーを操作し、ゆっくりとしたストロークでパットも安定していた。

 大ギャラリーの声援も力になった。「フィル! フィル!」と叫ぶ観衆に、うなずきながら歩き期待に応えた。「ニュージャージーのファンは素晴らしい。バルタスロールはニクラウスが2回も勝った伝統あるコース。歴史に名前を刻めたよ」。残るメジャーはあと2つ。世界最強のレフティーは、夢のグランドスラムを目指していく。




シンと丸山
昨年の覇者ビジェイ・シンと丸山(全英オープンにて、撮影・鈴木豊)

昨年VTR

 ビジェイ・シン(フィジー)が、通算3度目のメジャー優勝を果たした。首位スタートで76と崩れたが、通算8アンダーでジャスティン・レナード(米国)クリス・ディマルコ(米国)との3ホールのプレーオフに進出。1ホール目でバーディーを奪い、残り2ホールをパーで2人を振り切った。

 全米プロでは98年に続き2度目、メジャーでは00年マスターズを含め3勝目となる優勝を果たした。

 タイガー・ウッズは通算2アンダーの24位。同年のマスターズ覇者フィル・ミケルソンは通算6アンダーの6位。日本人選手最高位は、田中秀道で通算4オーバーの55位。片山晋呉は通算5オーバーで65位、丸山茂樹は予選落ちだった。

アラカルト

 ◆始まり  第1回は1916年に開催され、英国生まれのバーンズが優勝した。それ以降は17〜18年、43年の戦争による中止をはさんだが、毎年開催。初めはマッチプレー形式で行われていたが、58年からはストロークプレー形式に変更。優勝杯はワナメーカー・トロフィーと呼ばれる。

 ◆優勝あれこれ  最多勝はヘーゲンとニクラウスの5勝。最多連覇はヘーゲンの4連覇(24年〜27年)。最年少優勝は22年のサラゼンで20歳5カ月22日。最年長は68年のジュリアス・ボロスで48歳4カ月18日。完全優勝は83年サットンら過去4人で5回達成。69、82年優勝のフロイドは2回とも完全V。昨年覇者のシンは、最終日に大会覇者の史上最多ストロークとなる76をたたいた。

 ◆トロフィー紛失  24年に優勝したヘーゲンが、表彰式を終えホテルへ戻る途中、用事を思い出してタクシーを下車。運転手にトロフィーをホテルに届けるように頼んだが、車ごと消えてしまった。ヘーゲンは「どうせまたオレが優勝するから持って来なかった」と翌年の返還をとぼけ、そこから4連覇。28年に敗れたヘーゲンがついに紛失を告白。PGA(全米プロゴルフ協会)は慌てて新しくトロフィーを作ったが、30年になって蒸発したはずのトロフィーが、ヘーゲンの契約している倉庫から発見された。

 ◆デモ隊乱入  60年、南アの人種差別に抗議するデモ隊が、プレーヤー(南ア)の組に乱入する事件が起こった。

 ◆ノーマンの悲劇  86年マスターズ、全米オープンで逆転負け。全英オープンでようやく勝ったノーマンだったが、全米プロでは3日目まで首位に立ちながら再び逆転負けを喫した。最終日、18番で首位に並んでいたボブ・ツエーが第2打をバンカーに入れ、既にバーディーチャンスにつけていたノーマンはV目前。しかし、ツエーのバンカーショットが直接カップイン。ノーマンがバーディーパットを外し、劇的な幕切れとなった。

◆過去10年の米メジャー大会優勝者◆
マスターズ 全米オープン 全英オープン 全米プロ
1996年  ニック・ファルド  スティーブ・ジョーンズ  トム・レーマン  マーク・ブルックス
1997年  タイガー・ウッズ  アーニー・エルス  ジャスティン・レナード  デービス・ラブ
1998年  マーク・オメーラ  リー・ジャンセン  マーク・オメーラ  ビジェイ・シン
1999年  ホセマリア・オラサバル  ペイン・スチュアート  ポール・ローリー  タイガー・ウッズ
2000年  ビジェイ・シン  タイガー・ウッズ  タイガー・ウッズ  タイガー・ウッズ
2001年  タイガー・ウッズ  レティーフ・グーセン  デビッド・デュバル  デビッド・トムズ
2002年  タイガー・ウッズ  タイガー・ウッズ  アーニー・エルス  リッチ・ビーム
2003年  マイク・ウエア  ジム・フューリク  ベン・カーティス  ショーン・ミキール
2004年  フィル・ミケルソン  レティーフ・グーセン  トッド・ハミルトン  ビジェイ・シン
2005年  タイガー・ウッズ  マイケル・キャンベル  タイガー・ウッズ  フィル・ミケルソン

◆全米プロ過去10年の日本人成績◆
1995年  尾崎直道  31位  尾崎将司  49位  倉本昌弘  予選落ち  
1996年  中嶋常幸  52位  東 聡    78位  尾崎直道  予選落ち  尾崎将司  予選落ち
1997年  丸山茂樹  23位  金子柱憲  71位  尾崎直道  予選落ち  
1998年  尾崎直道  44位  丸山茂樹  65位  尾崎将司  予選落ち  
1999年  尾崎直道  70位  丸山茂樹  予選落ち  伊沢利光  予選落ち  田中秀道  予選落ち
2000年  伊沢利光  39位  丸山茂樹  46位  尾崎将司  78位  田中秀道  79位
 尾崎直道  予選落ち  片山晋呉  予選落ち    
2001年  片山晋呉  4位  丸山茂樹  22位  谷口 徹  予選落ち  尾崎直道  予選落ち
 田中秀道  予選落ち      
2002年  丸山茂樹  43位  伊沢利光  53位  手嶋多一  予選落ち  谷口 徹  予選落ち
 片山晋呉  予選落ち      
2003年  伊沢利光  18位  丸山茂樹  48位  片山晋呉  予選落ち  谷口 徹  予選落ち
2004年  田中秀道  55位  片山晋呉  62位  丸山茂樹  予選落ち  平塚哲二  予選落ち
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