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順大パニック…首位から4位に/箱根駅伝

もうろうとし、センターライン付近を走る順大8区の難波は仲村監督から水を受け取る=藤沢市(撮影・蔦林史峰)

<箱根駅伝>◇3日◇復路◇神奈川・箱根町芦ノ湖〜東京・大手町(5区間109・9キロ)

 順大の難波祐樹(4年)の両足は、まったく言うことを聞かなかった。うつろな目で左右に蛇行した。タスキをつなぐための気力だけが、難波の背中を押した。仲村監督がたまりかねて、伴走車から飛び降りた。「落ち着け、落ち着くんだ!」。水を手渡しながら叫んだ。8区16キロ過ぎからのアクシデントで、順大5年ぶりの優勝は夢と消えた。

 17年ぶりの往路優勝を飾った。復路も最初の2区間は順調だった。スタートで30秒だった2位との差は、7区を終了して2分53秒まで広がった。「このまま走ってくれれば(優勝に)届くのかな」。仲村監督も、復活優勝を意識し始めた。その直後の8区に悪夢が待っていた。

 昨年同区で区間10位に沈んだ難波が、今年も区間最下位とブレーキになった。15キロ過ぎの遊行寺の急激な上り坂で足が止まった。けいれんと脱水症状でパニックを起こした。約500メートルもあった後続との差を、あっという間に逆転された。歩くようにタスキはつないだが、4位に転落した。首位とは1分39秒もの大差がついた。

 「勝つチャンスを逃した。悔しい」と仲村監督。昨年の失敗はあったが、難波は4年連続の箱根に、2年連続の主将。チーム内での信頼感も厚かった。ケガもあったが、その信頼にかけた。しかし、その選択は結果的に失敗した。9区の長門が3位に浮上したものの、4位でゴールした。

 救護室で、往路のヒーロー今井が、付きっきりで看護に当たった。「全員頑張った。でも難波さんが意識もうろうで…」。今大会の最優秀選手に選ばれた今井の目に涙があふれた。【吉松忠弘】

[2006/1/4/08:47 紙面から]

写真=もうろうとし、センターライン付近を走る順大8区の難波は仲村監督から水を受け取る=藤沢市(撮影・蔦林史峰)


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