桐蔭「逆転」トライ初決勝/高校ラグビー
<高校ラグビー>◇6日目◇5日◇花園◇準決勝2試合
桐蔭学園(神奈川)が、ノーサイド寸前の劇的な逆転で大工大高(大阪第2)を下し、初の決勝進出を果たした。前半は0−10で折り返したが、後半は攻め続け、ロスタイムの最後のワンプレーでWTB大川恭平(3年)が左サイドに同点トライ。直後のゴールキックも決まり、12−10とした。7日の決勝は、5度目の進出となる名門伏見工(京都)と対決する。
WTB大川の頭の中は、純白のジャージーと同様に真っ白だった。時計の針は30分を越えていた。最後のワンプレー。センターライン付近のスクラムから、まずはFW陣で縦突破し、CTB保坂がくさびになる。拾ったSH桜井主将が大川に回した。「トライをしてくれと願って投げた」。ここまでミスで回しきれなかったボールが、最後の最後にトライゲッターにまで届いた。大川は「ただ前見て走るだけだった」。相手のタックルをかわして左サイドライン際を駆け抜けた。奇跡の同点トライ。1年FB仲宗根がゴールも決めて、ドラマのような逆転劇が仕上がった。
「FWが頑張った」。殊勲の大川が感謝するように、出場51校で最重量、平均92キロのFW陣が試合を支配した。準々決勝で王者啓光学園を破った大工大高を、後半は攻め続けた。相手スクラムボールを2度も奪うなど圧倒した。
関東勢が4強以上の舞台で近畿勢に勝つのは、97年度の国学院久我山以来8年ぶりだ。藤原監督は明かした。「ここ数年は年末に必ず大阪遠征した。(近畿勢から)技術や練習方法を学んで、それを自分たち流にアレンジしていった」。桜井は言った。「ずっと西高東低と言われ続けて悔しかった」。コンプレックスを払しょくする勝利だった。
決勝の相手はやはり近畿勢の伏見工。でも「今回と同じ。自分たちのラグビーで優勝できる」と桜井。関東勢としては国学院久我山以来8年ぶり、神奈川県勢としては連覇した相模台工以来11年ぶりに、優勝旗を東に持ち帰る。【瀬津真也】
[2006/1/6/08:28 紙面から]
写真=後半31分、桐蔭学園のWTB大川(右)は奇跡的な同点トライを挙げる
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