19歳秋本がアテネ金の内柴撃破/柔道
<男子柔道:嘉納杯国際大会>◇初日◇14日◇日本武道館◇4階級
北京五輪に向けて、19歳が飛び出した。66キロ級の秋本啓之(筑波大)が決勝で、アテネ五輪金メダリストの内柴正人(27=旭化成)を破って初優勝。78年の第1回大会65キロ級を制した父勝則さん(51)に続いて、初の親子王者となった。桐蔭学園高時代に軽量級選手として初の無差別級高校王者になった逸材が、08年の五輪で父の果たせなかった世界一を目指す。
秋本が8歳年上の五輪王者を倒した。3分37秒、指導を取られてリードを許した秋本が、強引な背負いにいく。しかし、これはフェイントで、そのまま1回転すると内柴の足を取って朽木倒し。昨年の体重別決勝でわずか24秒で負けたライバルに初めて土をつけた。
「父の目の前で、父と同じ大会に勝ててうれしい」と話したが、2日前から持病のぜんそくが出て調子は最悪だった。それでも、最後は力を出し切って優勝。「この状態で勝てたのは、力をつけた証拠」と筑波大の岡田監督は話した。
無差別級の高校選手権を制して騒がれたが、上には内柴がいた。昨年11月の講道館杯は全試合1本で優勝したが、内柴は不在。今大会は「新旧交代」をアピールする場でもあった。「まだ超えたと思っていない」と秋本は言ったが、これで並びかけたのは事実だ。
スタンド最前列で研究熱心な息子のためにビデオを回し続けた勝則さんは「自分の優勝より、うれしい」と言った。その父はケガもあって世界選手権は3位止まり。「北京(五輪)は遠くて分からない」と秋本は言葉を濁したが、目標は父を超える世界一だ。19歳の北京の星は、金メダル目指して走る。【荻島弘一】
[2006/1/15/08:31 紙面から]
写真=66キロ級決勝で内柴(下)に朽木倒しを決める秋本
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