日本0勝の23歳貞方が米ツアー権獲得
プロゴルフの米男子ツアーに異色の日本人選手が誕生した。貞方章男(23=ZOYスポーツ)が9日、来季の米ツアー出場権をかけた最終予選会(カリフォルニア州ラキンタ)で通算14アンダー418の5位に入り来季出場権を獲得。14歳で単身渡米、日本ツアーでの実績を持たないプロ転向2年目貞方が、世界最高峰のツアーで来年デビューする。野球、サッカーだけでなく、ゴルフ界も若い世代の世界挑戦が加速する。また久保谷健一(30)も通算9アンダーの26位で出場権を獲得。佐藤信人(32)は同3アンダーで73位に終わった。
サダカタ? 日本のゴルフ通でも知っている人はほとんどいない。中学3年で渡米し、10年越しの夢を実現させた。日本ツアーで活躍する選手が参加する予選会で堂々の5位。日本でのツアー実績を持たなくとも、よりレベルが高い米ツアーの出場権を獲得した。
幼稚園に通う4歳でゴルフに出合い、親が短く切ってくれた5番アイアンを使って、中学ではジュニア大会に優勝するほど腕を上げた。そんな貞方は、高校へ進学する際、有名ゴルフ高校を選ばずに単身米国行きを決めた。「思い切りゴルフがしたい」の一心だった。米ゴルフアカデミーへの留学が答えだった。
日本のシステムの上を走ることを考えなかった。貞方の世代はBS放送でゴルフに限らず世界のスポーツが同時中継で入ってくる。ウッズの活躍を生で見て、より本場のゴルフにひかれた。若い野球やサッカーの選手たちと同じだ。「早くウッズを倒したい」。夢も大きくなった。
渡米後はアカデミーをやめて、リチャード・エイブル・コーチに「弟子入り」。やはり米国で腕を磨いて、00年に全米オープンでメジャー初挑戦した今田竜二(26)との共同生活で米メジャー出場の夢を追った。そして今回、念願の切符を手に入れた。
今季日本の賞金ランク2位佐藤も挑戦したが、達成できなかった。この「逆転現象」こそが今の貞方の位置を物語っている。この権利ではまだメジャー大会への出場資格にはならないが、来年1月のソニーオープンにもデビューする。「せっかく手に入れたツアーカード(出場権)ですから、米ツアーで125位に入って死ぬまで守り抜きたいです」。実績を残して上り詰めれば、世界のタイガーと…。そんな夢を貞方が実現させてくれるかも知れない。
海外挑戦アラカルト
◆鈴木誠(27)(前ロイヤルズ)
92年、兵庫・滝川二高を中退し渡米。独立リーグ1Aサリナスに入団。93年、日本プロ野球の経験がないままマリナーズと契約し、96年レンジャーズ戦でデビュー。ブルワーズなど5球団に所属。今年ドラフトでオリックスから指名を受けた。
◆カズ(35)(神戸)
82年、15歳でブラジル留学。86年に名門サントスとプロ契約。パルメイラス、コリチーバなどに在籍し、90年帰国。Jリーグの発展に貢献。94年にはセリエA移籍も経験。海外移籍の先駆者となった。
◆佐藤琢磨(25)(ジョーダン・ホンダ)
早大在学中に自転車選手からレーサーに転向。97年鈴鹿レーシングスクールを首席で卒業、ホンダの奨学金を得た。98年渡英し、昨年の英国F3で日本人初の総合優勝。F1のBARテストドライバーを経て、今季からジョーダンの正ドライバーへ。
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◆貞方章男(さだかた・あきお)
1979年(昭和54年)4月24日、奈良県橿原市生まれ。4歳で父親の5番アイアンを改良したクラブを握り、いきなり70ヤードのドローボールを打った。小学3年の初ラウンドは87をマーク。橿原中3年で単身渡米。チャンバリン高時代にはガルシアらとも戦った。99、00の両年には短大オールアメリカンにも選出。01年6月プロに転向し、同年よみうりオープンは47位。01年アジアツアー予選会で8位に入った。両親と姉2人、兄1人。171センチ、67キロ。
◆日本人が米ツアーに参戦するには
米ツアー予選会(クオリファイングスクール)に出場し、最終で35位タイ以内に入れば来季の出場権が得られる。段階は1次、2次、最終の3つあり、最終は6日間プレーする。日本のツアー選手が受ける場合、賞金ランク10位以内なら最終から、同25位以内だと2次から挑戦できる。
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