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  スポーツNOW(5月7日付)
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06年サッカーW杯、出場4カ国増にドイツ「NO!」

◆大陸連盟別の状況◆

大陸

国数

倍率

50位

実質倍率

欧州

15

52

3・5倍

27

1・80倍

南米

10

2・0倍

1・20倍

北中米

34

8・5倍

1・25倍

アジア

44

8・8倍

0・80倍

アフリカ

52

10・4倍

1・40倍

オセアニア

11

11・0倍

1・00倍

枠=36カ国制での出場枠、国数=FIFAランク登場国数、50位=FIFAランク50位以内、倍率=国÷枠、実質倍率=50位÷枠

 06年W杯ドイツ大会組織委員会のフランツ・ベッケンバウアー会長(57)が5日、国際サッカー連盟(FIFA)がW杯出場枠が拡大した場合、会長職を辞任することを示唆した。FIFAは3日の理事会でドイツ大会の出場国を32から36カ国に増やすことで合意。6月の理事会で正式決定する見通しとなったが、同会長は運営面や安全面を考慮して反対していた。各大陸が増枠に賛成していると伝えられるが、まだまだ問題は山積している。

 ベッケンバウアー会長は5日付のドイツ紙で、拡大W杯に反対した。「36チームでは面白みが薄れ、日程的にも不公平になる。組織委員会の意思と異なる決定により開催される大会には責任を負えない。だったら、最初からかかわらない」と、辞任まで示唆した。

 一時は「36チームでも開催は可能だ」と強気だった同会長だが、運営面、安全面での負担は想像以上に大きい。チーム数が増えれば同時に試合数が増え、サポーターや報道陣など入国者も増える。国際的なテロの危険などが騒がれる時に、安全面は特に重視したい。徹底した警備態勢をとるためにも、拡大はノーだ。

 もちろん、大会自体の魅力に欠けることも理由だ。ベッケンバウアー会長が主将として母国をW杯優勝に導いた74年西ドイツ大会の参加国は16。それが2倍以上になる。ただでさえ日程的な問題はW杯存続の上での重要課題。試合数増で最低でも35日は必要とされる36カ国案は、簡単に受け入れられるものではない。

 さらに、大会方式も難しい。1次リーグは4カ国ずつ9組に分かれての開催が有力。そうなれば、決勝トーナメント進出16カ国を決めるのが複雑になる。案としては「1位9カ国と2位のうち成績のいい7チームが進出」が出ている。2位を「ワイルドカード方式」にするというものだ。86年から94年までの3大会で同様の方式がとられたが「違う組の成績を比べるのはいかがなものか」という反発が大きかった。98年大会で32カ国に増やしたのと同時にワイルドカード方式を廃止したのに、また不評のシステムに戻ることになる。

 ジーコ監督は「今後、割を食うのはアジアだ」と感じているという。アジアはFIFAランク50位以内の国が4しかないのに対して、拡大案では出場枠が5になる。実質的に本大会を狙うのが50位以内の国だとすれば、実質競争率は0・8倍しかない。欧州の1・8倍を筆頭とする他大陸と比べ、最低の倍率だ。公平な数字にしようとすれば、アジアの枠を減らすしかない。全体的な枠を増やすことは、将来的にアジア枠の割合を減らすことにつながりかねないのだ。

 枠の拡大は、本大会出場への追い風となるのは確かだ。各大陸が増枠を望んでいるのも当然と言える。ただし、単純に出場国を増やせば、大会は水増しの感が強くなる。これまでも、本大会と同様に、いやそれ以上にW杯のドラマは予選で生まれている。厳しい予選を勝ち抜いて選ばれた出場国同士の対戦だからこそ、W杯は世界最高峰のイベントとして盛り上がる。6月には正式に36カ国案が決定しそうだが、まだまだ反対する声は出てきそうだ。

◆W杯の大陸別出場国枠◆

大会

欧州

南米

北中米

アフリカ

アジア

オセアニア

PO

合計

30

ウルグアイ

13

34

イタリア

12

16

38

フランス※

11

16

50

ブラジル※

16

54

スイス

11

16

58

スウェーデン

9(1)

−ア

0(1)

16

62

チリ

1欧

1欧

 

16

66

イングランド

−ア

−ア

16

70

メキシコ

−ア

16

74

西ドイツ

8(1)

2(1)

−ア

16

78

アルゼンチン

8(1)

2(1)

−ア

16

82

スペイン

13

−ア

24

86

メキシコ

12(1)

0(1)

24

90

イタリア

12

3(1)

0(1)

24

94

米国

12

3(1)

1(1)

0(1)

24

98

フランス

14

3(1)

0(1)

32

02

日本・韓国

13(1)

4(1)

2(1)

0(1)

32

06

当初案

13

3(1)

4(1)

32

06

拡大案

15

36

【注】( )内数字は大陸別プレーオフ出場枠。−=予選なし。PO=プレーオフ、開催=開催国枠、前回=前回優勝国枠。欧=欧州数カ国を含む。ア=アジアと合同。※の2大会は棄権チームが出たため、本大会はフランス大会15、ブラジル大会13で行われた。
◆拡大の経緯

 ドイツW杯は、98年フランス大会、02年日韓大会と同様に32カ国で行われる予定だった。この32カ国制で南米に与えられた枠はプレーオフ出場枠なしの「4」。02年大会で優勝国(ブラジル)を出しながら、その02年大会での「4・5」(0・5はプレーオフ出場枠)から削られることになった。この0・5は、オセアニアに初の「単独枠」(他の大陸とのプレーオフなしでW杯に出場できる権利)を与えるために削られたもので、南米連盟は「南米の歴史を尊重していない」と反発。5枠を主張し、出場国を36カ国に増やすことを提案した。


出場枠の少なさが日本の礎

 アジア枠「2」。長く続いたこの数字が、実は日本サッカーに数多くのドラマを生み、日本サッカーの発展につながっていた。

 86年メキシコ大会予選。日本は東アジア決定戦で韓国と対戦した。MF木村のFKなどで食い下がったが2連敗して初出場の夢は消えた。当時プロの韓国に対して日本はアマ、日本のプロ化は、この敗戦がきっかけになったと言われる。

 94年米国大会予選。出場権に手をかけながら、最終予選最終イラク戦のロスタイムに同点にされ得失点差で韓国に抜かれて3位。この「ドーハの悲劇」がサッカーの厳しさ、W杯の偉大さを日本中に伝え、サッカー人気は沸き上がった。

 もし東アジアで2カ国出られれば、日本のプロ化は遅れていたかもしれない。アジア枠が3なら、ドーハの悲劇もなかった。W杯を夢見て、「2枠」を目指して苦闘した時期があったからこそ、今の日本サッカーの隆盛があるとも言える。


世界予選は秋集中

 世界大会のアジア予選が9〜11月に集中開催されることになりそうだ。平田GSは「五輪、W杯アジア予選は9〜11月に集中させ、アジアチャンピオンズリーグは3〜5月に開催することになると思う」と話した。4月のAFC緊急競技委員会で12年までの大会日程が話し合われていた。西アジアは猛暑のため6〜8月に試合ができず、東・中央アジアなどは12〜2月まで寒くてできない事情が考慮される。

アジア連盟が強化のためランク付け検討

 アジアサッカー連盟(AFC)は、06年ドイツW杯で手にする「アジア枠」を守るために、W杯予選の改革を目指す。加盟45カ国を独自にランク分けし、予選を少数精鋭にしようというもの。モハメド・ハマム会長(カタール)が、4月27日にカタールで開かれた緊急競技委員会で提案した。同委員会に出席した日本協会の平田竹男専務理事(GS)が5月6日、話した。

 平田GSは「アジアを世界有数のサッカー大陸にすることが根底にあり、レベルの違う国との試合を減らすため」と説明。実力の差が大きいアジアでは、強豪国と「参加するだけ」の国の試合は体力的にも日程的にも無駄が大きい。予選段階の負荷を小さくするのが狙いだ。

 同会長の案では加盟国を3ランクに分け、上・中位28カ国によってアジア予選を行うという。下位の国でも参加を希望すれば考慮されるが、実質的に少数精鋭になる。ランク分けはFIFA、AFCランクとサッカーの盛んな度合いを基準とし、2年に1度見直す方針。12月のW杯予選抽選会までに正式決定する。

新アジアランク(ハマムAFC会長案)
  東南 南・中央 西
上位 韓国(21)
日本(25)
中国(62)
タイ(55)
インドネシア(84)
ベトナム(96)
マレーシア(112)
イラン(34)
ウズベキスタン(103)
インド(126)
サウジアラビア(39)
イラク(54)
カタール(71)
クウェート(84)
UAE(90)
バーレーン(100)
中位 北朝鮮(117)
香港(134)
シンガポール(99)
ミャンマー(137)
モルディブ(149)
トルクメニスタン(139)
バングラデシュ(144)
ヨルダン(73)
シリア(92)
オマーン(106)
レバノン(116)
イエメン(148)
下位 台湾(157)
マカオ(184)
モンゴル(189)
グアム(201)
ラオス(161)
カンボジア(171)
フィリピン(181)
ブルネイ(190)
東ティモール(−)
スリランカ(140)
ネパール(159)
パキスタン(159)
キルギスタン(170)
タジキスタン(174)
アフガニスタン(198)
ブータン(200)
パレスチナ(147)
【注】※( )内数字はFIFAランク(4月23日付)、UAEはアラブ首長国連邦
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