日本女子ソフト 史上初めて男子との練習マッチ実現

男子のホンダを相手に5回完全を演じた上野
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アテネ五輪で金メダルを狙う女子ソフトボールが強化に本格的に乗り出した。宇津木妙子監督(50)が従来の常識を打ち破り、史上初めて男子との練習マッチを実現させた。18、19日に行われた男子1部リーグ2位の強豪ホンダエンジニアリング第1戦では、互角の勝負を展開した。ソフトボール独特の「再出場ルール」を有効活用し、本番での打倒米国を目指す。
シドニー五輪銀の雪辱を期すソフトボール女子が「男手」を借りた。仮想米国を務めるスパーリングパートナーに男子以上の適材はない。「スピードへの慣れ」を図る宇津木監督の強い要望で、初めて男子チームとの対戦が実現した。
シドニー五輪決勝では米国のスピードとパワーに屈し、1−2のサヨナラ負け。米国を倒さなければ金はない。男子は投手の球速も、打球も、足の速さも、守備の動きも女子を圧倒する。まともに対戦すれば歯が立たない。宇津木監督は相手男子投手に球種限定を要望し、試合に臨んだ。
ホンダエンジニアリングのエース、浜口辰也投手の速球は日本最速の130キロを誇る。女子では115キロがやっと。浜口は「8割の力で」仮想米国役を務めた。
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ソフトボール女子の五輪成績
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| 年 |
場所 |
金 |
銀 |
銅 |
4位 |
| 96 |
アトランタ |
米国 |
中国 |
豪州 |
日本 |
| 00 |
シドニー |
米国 |
日本 |
豪州 |
中国 |
| 【注】参加は2大会とも8カ国 |
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第1戦はエース上野由岐子が5回まで無安打無走者と1人の走者も許さず、男子のリーグ2位の強力打線を封じ込める。予想を覆し、互角の戦いを演じたが、一方で格上相手の試合での1球の重みを思い知ることにもなった。
0−0の7回裏。5回でベンチに下がった上野が1死二塁で再登板(※)。1度、降板していたため緊張の糸が緩み、投球勘も鈍った。暴投で走者を三塁に進めた。山路典子捕手のドロップのサインにうなずくが手元が狂った。通算61球目、この試合唯一の失投をホンダ3番吉田に左越え本塁打された。
上野投手 あの場面は暴投のイメージが頭に残っていた。甘く入った。(再登板への)自分の準備不足だった。
山路捕手 あの1球、上野は腕が振り切れなかった。自分がひと声、かけていれば…。
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全日本女子vsホンダエンジニアリング
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チーム |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
第 1 試 合 |
全日本女子 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
| ホンダ |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2X |
2 |
第 2 試 合 |
全日本女子 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
| ホンダ |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
X |
5 |
第 3 試 合 |
全日本女子 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
| ホンダ |
4 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
X |
5 |
第 4 試 合 |
全日本女子 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
| ホンダ |
0 |
0 |
0 |
3 |
0 |
0 |
X |
3 |
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宇津木監督の考え 上野の再登板起用は初めて。米国打線は強いのでワンポイントも必要。今後もそういった使い方をしていきたい。(再登板起用への)いい勉強になった。
本番、強豪米国戦では1球のミスは致命傷にもなる。上野の1球は実戦でしか得られない、全日本にとって貴重な財産になった。
6番田中幹子が浜口の球を芯(しん)でとらえて左翼へ二塁打を放つなど、外野へ鋭い当たりも3本飛んだ。ホンダの浜口は「結果は1安打だがセンターとレフトへ合わせられて驚いた」と全日本の打撃力を認めた。
翌日の第3戦、第4戦では得点も記録した。宇津木監督は「男子の球が打てるなど以前では考えられない」とほくそ笑む。宇津木ジャパンにとって、打倒米国へ大きく前進する「1球」になった。【岡山俊明】
※再出場(リエントリー) 79年に採用された野球にはない独特のルール。先発選手は1度試合から退いても、1度だけ再出場できる。その場合は元の打順が条件で違反した場合は監督と当該選手が退場になる。
◆五輪出場国 29日、地域予選決勝でカナダがドミニカ共和国に連勝し、最後の出場国が決定した。日本は昨年の世界選手権2位で出場権を獲得している。同選手権で1位米国、3位チャイニーズタイペイ、4位中国までに出場切符が与えられた。地区予選を勝ち抜いたイタリア、オーストラリアと、開催国ギリシャを加えた8カ国によって争われる。
夏季五輪競技と男女
男子ソフトボールは正式種目に採用されておらず女子だけ。ほかに新体操とシンクロナイズドスイミングが女子だけの種目となる。反対に男子だけの競技は野球とボクシング。馬術だけは男女が同等の条件で競い合う。基本的に、ナショナルチームは男女別々で強化が図られる。柔道やレスリングでは女子が男子コーチらと乱取りやスパーリングを行う場合もある。
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ソフトボール女子の世界選手権成績
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| 年 |
場所 |
国 |
金 |
銀 |
銅 |
日本 |
| 65 |
メルボルン |
(豪州) |
豪州 |
米国 |
日本 |
3位 |
| 70 |
大阪 |
(日本) |
日本 |
米国 |
フィリピン |
優勝 |
| 74 |
ストラトフォード |
(米国) |
米国 |
日本 |
豪州 |
2位 |
| 78 |
サンサルバドル |
(エルサルバドル) |
米国 |
カナダ |
ニュージーランド |
不参加 |
| 82 |
台北 |
(台湾) |
ニュージーランド |
チャイニーズタイペイ |
豪州 |
不参加 |
| 86 |
オークランド |
(ニュージーランド) |
米国 |
中国 |
ニュージーランド |
8位 |
| 90 |
ノーマル |
(米国) |
米国 |
ニュージーランド |
中国 |
5位 |
| 94 |
セントジョーンズ |
(カナダ) |
米国 |
中国 |
豪州 |
7位 |
| 98 |
富士宮 |
(日本) |
米国 |
豪州 |
日本 |
3位 |
| 02 |
サスカツーン |
(カナダ) |
米国 |
日本 |
チャイニーズタイペイ |
2位 |
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