高見盛、出陣のテーマ曲は「ガンダムSEED」

上位陣倒した時はビデオに合わせロボダンスを踊る高見盛
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相撲はリズムだ! 取組前の気合注入ポーズで人気の高見盛(26=東関)は、土俵へ向かう時の「ガンダム」の曲で集中力を高め、自室にこもって1人で踊る「パラパラ」で勝利の喜びに浸る。音楽好きが多い力士の中でも、特に音楽と触れ合う時間が長い「ロボコップ」高見盛。歌って踊れる人気力士は、独特のリズムのしぐさで、9月7日初日の秋場所でも土俵を沸かす。
脇の下を拳でたたく。両手を上下させ、平手で自分のほおを張り飛ばす。そして最後は両手を固く握り、首を小刻みに震わせる−。館内が大歓声に包まれる瞬間だ。高見盛は、全く別の音を聴いている。
「頭の中で音楽が鳴っている。響いてくるのは、ユーロビートなどテンションの高い音楽。リズムをとれば、闘争心がどんどん盛り上がってくるんです」。
アップテンポな、激しいリズムが頭の中を流れるとアドレナリンが噴出するという。頭を流れるのは大好きなディスコ音楽やアニメ主題歌、携帯電話の着メロにしている格闘家桜庭和志の入場曲、映画「スピード」のテーマ曲だ。名古屋場所では2横綱2大関を撃破。武蔵丸戦では「ナイト・オブ・ファイヤー」が、朝青龍戦では「ガンダムSEED」の主題歌が。「ロボコップ」に変身するスイッチが、曲に反応した。
上位を倒した日は、余韻に浸るように部屋の個室にこもる。何と「パラパラ」を踊るのだ。ビデオに合わせて1人で踊る。その姿を思わず目撃してしまった後輩力士は、声をかけずに静かにドアを閉めたという。体で覚えたパラパラが、独特のリズムの源だ。
「パラパラ? ディスコではやったことない。この姿でディスコに行ったら、みんな驚くでしょ。音楽をとったら、オレに趣味はない。部屋で落ち着きたい時も、気合を入れたい時も必要。相撲をとるために、音楽は大事なんです」。
移動の車の中では鼻歌を歌い、支度部屋でもリズムを取る。一番のお気に入り「ガンダムSEED」の主題歌が、常に高見盛の頭の周りで流れ続けている。
「音楽も相撲も、やりたいものしか興味ない。今は相撲でいっぱいいっぱい。人気があるのはいいけど、知らない人が大勢、部屋に来るのは少し怖いな」。
私生活でも飲食代以外、金銭を使う機会も少なく、ほとんど貯金する。夢はイタリア旅行し、小池栄子(タレント)似の美女と、浜辺でビールとピザを楽しむこと。もちろん、その時も音楽は一緒。きっと、2人でパラパラを踊っているに違いない。【益田一弘】
◆その他の力士
朝青龍 満足のいくけいこができると、いきなりモンゴルの民族音楽を歌い出す。
武蔵丸 打ち出し後の帰りの車では、ボリュームを最大限にしてヒップホップを聴く。CDは1度に20枚以上も買うほど。
旭鷲山 日本語を覚える時に「吉幾三さんの歌を聴いた」というほどの演歌好き。98年の夏巡業では、外国人力士として初めて相撲甚句を披露した。
出島 趣味が「MD編集」。少し前の日本のロックがお気に入り。
力士と音楽
三保ケ関親方(元大関増位山)が現役中の77年に発売した「そんな女のひとりごと」が売り上げ54万枚の大ヒットになるなど、相撲界でも音楽好きが多いのは有名。カラオケなどでも自慢のノドを披露する力士は多い。現役力士は車の運転ほかが禁止されており、本場所、巡業と時間を拘束されるために趣味も音楽鑑賞というのが圧倒的。相撲甚句の名手としても知られた元幕内大至親方は今年6月に退職。オペラ歌手になるという夢を実現させた。
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