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  スポーツNOW(9月17日付)
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本命・康生、対抗・鈴木 柔道五輪代表争いはこれから!

 世界柔道は終わったが、日本男子重量級のアテネ五輪代表争いはこれから佳境を迎える。100キロ級・井上康生(25=綜合警備保障)、100キロ超級・棟田康幸(22=警視庁)、無差別級・鈴木桂治(23=平成管財)の世界柔道金メダリスト3人が、無差別級のない五輪代表2枠を目指す。相手に1ポイントも与えない圧勝V3の井上は当確。棟田、鈴木は井上が100キロ、100キロ超のどちらの代表になるかで影響を受ける。激しく、微妙な戦いは来年4月の最終選考会・全日本選抜体重別選手権まで続く。

 強化合宿でつらい思いを分かち合い、金メダルを獲得した井上、棟田、鈴木が再びライバル同士に戻る。仮に五輪が世界選手権と同じシステムなら3人とも代表当確。だが無差別級がない五輪では、1人が涙をのむことになる。

 100キロ級無敵V3の井上が外される可能性は限りなく低い。全日本選手権もV3の実績は、100キロ超級でも十分戦えることを示している。井上がアテネでどちらに出場するかで、棟田、鈴木の状況も大きく変わってくる。

 井上が超級代表になれば、棟田は厳しくなる。技のコンビネーションが巧みで駆け引きもうまいが、世界選手権ではトメノフとファンデルヒーストに苦戦した。体重120キロの超級専門だけに、立場は非常に苦しくなる。そして鈴木の100キロ級代表が確定する。

 井上が100キロ級なら、今度は鈴木の決断が注目される。もともと100キロ級の選手だが、今回は筋肉もついて110キロで出場した。今はどちらでも対応できる。来年4月の最終選考会で井上を倒すようなら、井上を超級に追いやることも可能だ。「どちらの階級を狙うかゆっくり考える」。鈴木の豪快な内または井上と比較しても見劣りせず、巨漢をコロコロ転がした天才的な足技も魅力だ。

 日刊スポーツ評論家で男子強化委員の細川伸二氏は「1ポイントも与えなかった井上のアドバンテージは大きい」と高く評価する。また「棟田より鈴木の方が内容が良かった。1本を取れる技がある鈴木は強い」と分析。現在の状況は井上、鈴木、棟田の序列だが、もちろん今後の内容次第で棟田の目も残る。

 正式決定は来年4月。強化委員会は確実に重量級で2つ金を取れる選択肢を模索する。【岡山俊明】


 ◆康生は年内休養 井上は11月の講道館杯には出場せず、年内は来年に向けて充電する。始動戦は来年2月以降に行われる欧州の国際大会で、ドイツ国際が有力。「これからは自分自身との戦い。今年は(2階級出場がかなわないなど)いろいろあったが、気持ちも技も一回り大きくなったと思う」と話した。当面は修士論文の完成にまい進する。


 ◆世界柔道VTR
 100キロ級井上 指導すら取られずに全試合1本勝ち。1試合平均87秒の早業だった。

 100キロ超級棟田 初戦は技でポイントを取れず相手の指導4つで反則勝ち。続くトメノフ戦は効果1つの差で接戦を制したが、ラスト28秒で相手の防御姿勢に指導が与えられる幸運もあった。

 無差別級鈴木 得意の足技だけで1本1、有効3、効果1を奪取。自分より重い相手に5戦中4戦で1本勝ち。

◆重量級3人の世界選手権内容◆
選手名 井上 棟田 鈴木
階級 100キロ 100キロ超 無差別
1本 5−0 3−0 4−0
技あり 0−0 0−0 0−0
有効 1−0 0−1 4−2
効果 1−0 1−0 1−0
指導 1−0 11−9 6−3
数字左はポイントを取った数、右は与えた数。
1本は反則含む

アテネ代表選考方法

 今回の世界選手権、11月の講道館杯、04年3月までの国際大会、最終選考会となる同4月の全日本選抜体重別選手権の成績と内容を、強化委員会(上村春樹委員長)が吟味して決定する。勝敗だけでなく外国人に対する強さや実績も重要な要素になる。

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