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  スポーツNOW(9月24日付)
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宮崎大輔

ハンドボール“新世代”宮崎が16年ぶり五輪出場つかむ!

 悲願の五輪出場へ、ハンドボール日本男子が好発進した。88年ソウル大会以来の五輪出場を目指す日本は、エース宮崎大輔(22=日体大)の8得点の活躍などで26−20と台湾に快勝。24日に、過去14連敗中の「世界への壁」韓国と対戦する。各競技が各地で熱戦を繰り広げるアテネ五輪への道。「強化プロジェクト」を立ち上げて3年の男子ハンドボールが、予選1位にだけ与えられる五輪出場権獲得を目指す。

 初戦の重い空気を打ち破ったのはエースの宮崎だった。前半11分、巧みなフェイントで中央からシュートを決めると、続けざまに左サイドからジャンプシュート。最後はポストプレーからの折り返しで3連続ゴールを奪った。大舞台で硬くなったチームメートに勇気と勢いを与えた。チームトップの8得点。大事な開幕戦勝利に大きく貢献した。

 01年春、日本協会からスペインに派遣された。2部のポゾブランコに所属した昨季は12試合71得点。16チーム中3位まで押し上げた。「勝負への執念が強くなった」。12時間のバス移動、自炊生活。スペインで心身ともたくましくなった宮崎が、五輪切符を狙う日本の救世主になった。

 00年シドニー五輪予選では3大会連続で出場を逃した。「このままではハンドボールは終わる」。日本協会はアテネ強化プロジェクトを立ち上げた。01年春に宮崎ら6選手をスペインリーグに派遣。国際試合は年間30試合とこれまでの3倍増。日本リーグ期間中も週3回、代表合宿をした。3年間で強化費は3億円以上。田口隆監督(42)は「協会全体が危機感を持って取り組んだことはエネルギーになった」と話した。

ハンドボール男子の五輪成績
開催地 順位
72 ミュンヘン 11位
76 モントリオール 9位
80 モスクワ 不参加
84 ロサンゼルス 10位
88 ソウル 11位
92 バルセロナ 予選落
96 アトランタ 予選落
00 シドニー 予選落
※80年は予選通過も不参加

 来年のアテネ五輪を目指して、すべての競技が厳しい予選を戦う。すでに敗退が決まった競技、これから決戦に臨む競技。かつて日本はアジアの中のスポーツ大国だった。バレーボールで五輪金メダルを獲得し、バスケットボールやハンドボールも常連だった。しかし、韓国や中国の台頭で今や五輪出場さえ厳しい。だからこそ、競技の普及と強化のために「五輪に出る」は最大の目標になる。

 男子ハンドボールは24日、韓国と対戦する。90年から14連敗中の強敵。それでも、宮崎は「特別な意識はない。ぼくは2試合しか出てないし」と平然と言ってのけた。新世代の選手に、苦手意識ははない。歴史をつくる。16年ぶりの五輪出場へ、ムードは確かに高まってきた。【田口潤】

 ◆宮崎大輔(みやざき・だいすけ) 1981年(昭和56年)6月6日、大分市生まれ。大分・明野北小3年からハンドボールを始める。明野中から大分国際情報高を経て現在日体大2年。高校3年時の総体で4試合67得点の高校新記録樹立。01年春から日本協会の派遣でスペイン2部リーグのポゾブランコ入り。昨季は12試合71得点。国際試合は23試合85得点。垂直跳びは1メートル。100メートルは11秒02。174センチ、70キロ。

 ◆ハンドボール 1チームはGK1人、CP6人の計7人。横20メートル、縦40メートルのコートでゴール数を争う。ボールを持って4歩以上歩いたり、3秒以上ボールを持つことは反則。試合は30分ハーフ。

(写真=台湾戦で8得点を挙げる活躍を見せた宮崎大輔)


シドニー五輪予選は2点差で散る…

 打倒韓国。日本男子はこのスローガンを掲げて強化を続けてきた。88年ソウル五輪を最後に逃し続けた夢舞台。90年アジア大会から14連敗中。ことごとく目の前に立ちはだかったのが韓国だった。00年1月のシドニー五輪予選を兼ねたアジア選手権では2点差で涙をのみ、五輪切符を逃した。

 韓国は地元開催のソウル五輪で銀メダルを獲得するなど、ハンドボールは盛んで実力もある。もともと韓国選手はフィジカル能力に優れている。コンタクトプレーが多いハンドボールでは力を発揮してきた。

 90年代に入ると、韓国は様々な競技で力をつけた。特にチームスポーツでは韓国の壁にはね返されることが多くなった。女子バレーボールも一時17連敗。前回シドニー五輪の出場権を逃した。野球のアジア予選(札幌)も韓国が最大のライバル。サッカーも先日U−22代表が17日、アウエーで完敗。男子ハンドボールも「韓国の壁」を破らない限り、16年ぶりの悲願はならない。


日本に追い風!西アジアの強豪国が不参加

 今大会の男子には、西アジアの強豪が参加していない。96年アトランタ五輪出場のクウェートをはじめ、サウジアラビア、カタールなどが五輪出場を自ら放棄したのだ。アジアのレベルは韓国を筆頭に東の方が高いとはいえ、世界選手権などにも出ている強国の棄権は、日本にとって五輪出場への追い風になる。

 棄権の理由は詳しく分からないが、一説には審判問題があるという。これまでのアジアの大会では西アジア有利の笛が目立った。西アジア勢が結託して審判買収まがいの行為をしていたといううわさもあった。国際ハンドボール連盟(IHF)がこれを問題視し、今大会に中立の審判を派遣。26日からIHFの緊急理事会を開くことを決めたことで、西アジア勢が参加をやめたとも言われている。

 01年に疑惑の残る判定を集めたビデオをIHFに送るなど審判問題に取り組んできた日本は昨年、韓国、中国とともに東アジア連盟を設立。政治力でも西アジア勢に対抗しようとしている。今大会は、少なくとも「審判にやられた」ということはなさそうだ。


ハンドボール女子の五輪成績
開催地 順位
76 モントリオール 5位
80 モスクワ 予選落
84 ロサンゼルス 予選落
88 ソウル 予選落
92 バルセロナ 予選落
96 アトランタ 予選落
00 シドニー 予選落

女子28年ぶり五輪へ初戦は1点に泣く…

 76年モントリオール大会以来28年ぶりの五輪を目指す女子日本代表は、初戦で痛い星を落とした。残り0秒、同点を狙う山田のシュートは中国DFに阻まれ、20−21。わずか1点に泣いた選手たちは崩れ落ち、目を真っ赤にさせた。西窪監督は「前半にミスからの失点が5〜6点あった。リズムが崩れた」と分析した。

 前半は7−14のダブルスコア。あきらめムードの館内をよそに、選手たちは最後まで踏ん張った。雑魚寝で寝食を共にした100日合宿で鍛えられた忍耐力を見せた。疲れを見せた中国とは対照的に、運動量は落ちなかった。しかし、負けてはいけない試合であと1点が届かなかった。

 アテネ五輪切符は1枚だけ。4チーム中1位だけが出場権を得る。次は26日の韓国戦。75年を最後に30連敗中の強敵だ。西窪監督は「後半追い上げたリズムでいきたい。選手たちには、混戦になると言っているから」と話したが、五輪への道は厳しい。


ハンドボール日本男子代表
背番号 位置 選手名 年齢 所属 身長 体重
GK 坪根 敏宏 30 湧永製薬 187 92
CP 内田 雄士 22 日大 182 73
CP 佐々木 教裕 29 ホンダ 192 99
CP 野村 広明 28 トヨタ車体 177 80
CP 池辺 健二 29 ホンダ 192 97
CP 宮崎 大輔 22 日体大 174 70
CP 下川 真良 27 湧永製薬 171 65
CP 永島 英明 26 大崎電気 180 83
10 CP 広政 宜孝 30 ホンダ 178 75
11 CP 中川 善雄 29 大崎電気 180 83
12 GK 高木 尚 25 大同特殊鋼 187 97
13 CP 羽賀 太一 29 ホンダ 192 90
15 CP 谷口 了 27 ホンダ 180 80
17 CP 茅場 清 30 ホンダ 183 75
19 CP 東 俊介 27 大崎電気 191 96
20 CP 田場 裕也 27 ニームス 183 86
※CPはコートプレーヤー
日本男子過去の韓国戦
大会 勝敗 スコア
71 ミュンヘン五輪予選 20−9
21−7
76 モントリオール五輪予選 25−15
20−15
77 アジア選手権 24−14
79 モスクワ五輪予選 25−16
26−24
81 世界選手権 29−24
82 アジア大会 21−20
83 アジア選手権 19−25
83 ロサンゼルス五輪予選 20−24
25−19
85 世界選手権予選 24−33
86 アジア大会 24−38
87   21−32
  28−21
  23−35
アジア選手権 24−28
88 ソウル五輪 24−33
89 アジア選手権 19−24
90   26−19
アジア大会 25−26
91 アジア選手権 23−27
93 19−22
94 世界選手権予選 17−25
アジア大会 21−26
98 世界選手権予選 15−25
アジア大会 27−35
00 アジア選手権 20−22
世界選手権予選 17−27
01   19−30
東アジア選手権 14−24
02 アジア選手権 20−23
  14−25
アジア大会 17−24
対戦成績は日本の12勝23敗。
大会名なしは対抗戦など
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