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  スポーツNOW(12月24日付)
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本郷ラグビー部

本郷ラグビー部、10年ぶり花園“23人”で旋風起こす!

 23人で花園伝説をつくる。第83回全国高校ラグビー大会は51校が出場して27日、大阪・花園で開幕する。10年ぶりに代表切符を獲得した本郷(東京第1)は部員数がチーム登録人員の25人にも満たない23人。過去準優勝1度、ベスト8入り3度の古豪も最近は少子化現象の影響などを受け、部員不足に悩まされてきた。人気低迷、予選参加校の減少。高校ラグビーを襲う逆風の中「少人数だってやれるんだ」を合言葉に、キックオフを待っている。

 本郷は25日の大阪入りを前に、千葉県内で3泊4日の最終合宿を行った。関係者の尽力でグラウンドは芝生。花園での戦いを想定しながら連日4時間、汗を流した。「10年ぶりの出場は初出場と同じ」と言う監督歴35年の大浦一雄監督(60)は感慨深げに、こう続けた。「23人でも頑張れば花園に行けることを実証できた。選手は自信を持っただろうし、部員不足に悩む高校にも希望を与えられたと思う」。

花園出場校部員数
順位 高校名 部員数
東海大仰星 97人
啓光学園 92人
伏見工 88人
49 鶴来 25人
50 本郷 23人
51 脇町 21人

 ◆選手の健康、安全管理を考慮し、90年度大会からチームの登録人員が22人から25人に。今回25人に満たないのは21人の脇町(徳島)と2校だけ。最多部員は東海大仰星(大阪第2)の97人。

 ラグビーを取り巻く環境の急激な変化に、ほんろうされた10年間の空白だった。少子化現象、高校生のクラブ活動離れ、ラグビーに対する3K(きつい、厳しい、危険を伴う)のイメージ、人気低迷。85年度大会で準優勝し、70〜80人の部員がいた本郷も、W杯日本代表フランカーの浅野良太(24=NEC)を擁した97年度は部員が18人までに減少した。大浦監督は連続出場した92、93年ごろから、危機的状況を感じ始めていたという。

 「あのころは40人はいた1年生が1人減り、2人減り、最後は4人ぐらいしか残らなかった」。当時、学校の建て替え工事でグラウンドが使えず、練習は埼玉の河川敷で行った。「自家発電機を買い、ライトをつけてやった。終わるのは夜8時近い。1年生にとっては、確かに勉強どころじゃなかったと思う」。勉学との両立の悩みも頭をもたげていた。

本郷の花園成績
年度 成績
81年 ベスト8
83年 2回戦敗退
85年 準優勝
90年 1回戦敗退
92年 ベスト8
93年 ベスト8

 ◆花園予選参加校は91年度の1490校をピークに、右肩下がり。98年度は1000校を割って916校。00年度は846校にまで落ち込んだ。今年は少人数校の合同チーム参加などで962校に増えたが、高体連登録校1252校の77%。登録競技者数は3万419人で、10年前より1万人強減少した。今年の高校サッカー予選参加校は4298校を数える。

 部員募集のポスターも作製した。復活へ一筋の光が差し込んだのが5年前だった。本郷中にラグビー部創部。部員確保のルートができた。現在33人で高校より多い。その1期生であるプロップ和田哲郎(3年)は「花園に行くことで、後輩たちにも目標ができたと思う。人数が少ないからレギュラーも補欠もない。みんなが同じようなレベルにならないと、練習もスムーズに進まない」と言う。

 今季は失点0を目標に、負けないチームづくりから始めた。主将のCTB清水雅也(3年)は「タックルダミーに向かって1人100本をノルマに練習した日もある。全員が厳しい練習を乗り越えてきた」。ニュージーランドに2年間留学し、コーチングセミナーを受講した渡辺宣武同校講師(35)のコーチ就任も力になった。

 先日、早大・清宮克幸監督(36)が訪れ「一人ひとりが運動量を多くして、15対15の戦いを15対16、17にしよう」とエールを送った。さあ、23人の花園挑戦が始まる。【三角和男】

写真=スクラム練習を行う本郷ラグビー部員たち(撮影・中島郁夫)


本郷メンバー
位置 選手名 学年 身長 体重
FW ★和田哲郎 3年 175 85
大棚 貴仁 3年 166 75
富沢 翔太 2年 177 85
反中雄一郎 2年 182 70
★筒井祐己 3年 175 74
★田辺大介 2年 176 70
★平 雷太 3年 173 68
★小泉健太 3年 175 83
HB 渡辺  創 3年 170 70
★石井泰介 3年 182 78
TB ★君島一起 2年 175 70
★清水雅也 3年 176 70
田中 佑介 2年 173 75
★吉田遼平 3年 175 70
FB ★長尾岳人 2年 175 76
リザーブ ★大島正之 2年 169 82
★石井武尊 2年 172 65
熊野 清仁 1年 182 81
大黒 政彦 1年 171 74
下山 達矢 2年 170 63
斎藤  剛 1年 171 65
松田 昴祐 1年 168 56
高橋 伊郎 1年 182 72

OB北島がエール

 北島康介(01年3月卒業。水泳100メートル平泳ぎ、200メートル同世界記録保持者)「10年ぶりの出場、おめでとうございます。自分の在学中は出場できなかったので、とてもうれしく思います。本郷ラグビー部は伝統のある強豪校です。チームワークを生かして1戦1戦頑張って、優勝を目指してほしいです」。


「継続」で勝負

 ◆本郷の戦力 FWは平均174・9センチ、76・3キロと小型。しかし、伝統のモール攻撃は健在で、BKと一体となった継続ラグビーで勝負する。1回戦(27日)は江の川(島根)と対戦。FWは軽量だがまとまりがあり、運動量が多い。


7度の花園出場

 ◆本郷 1923年(大正12年)創立の私立校。校訓は「強健、厳正、勤勉」。普通科と理数科があり、生徒数は919人(男子のみ)。ラグビー部は58年創部。花園出場は今回で7度目。陸上部、水泳部、剣道部も全国レベル。東京都豊島区駒込4の11の1。高橋雄校長。


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