栃東が土俵際逆転9勝/初場所
<大相撲初場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館
今場所の栃東はズルズル行かない。9日目に全勝を止められたが、連敗しない。手の内を知り尽くした岩木山の突進を、辛くも土俵際でしのいだ逆転勝ちに、しぶとさが際立つ。「右を警戒させておかないと、左からの突き落としもできないから」と、窮地でも冷静だった。
勝負がつくと恐る恐る左足を引きずり土俵下へ。故障かと思われたが、支度部屋に戻ってくる時は笑いが出ていた。「大丈夫です。今場所も左太ももの裏が張ったことがありましたから。土俵下で伸ばして、大丈夫でした」。病院にも行かず、帰りの通路では坂道も気にせず、足取りは軽快。
風呂場では朝青龍から声を掛けられ、出てきた栃東は「横綱? ええ、まあ、ウフフフ」と含み笑い。周囲からは、横綱を油断させるワナでは? との冗談が出ると「あっ、それもいいね」とにっこり。良いのか、悪いのか、つかみどころがない時の栃東は不気味だ。
[2006/1/18/08:49 紙面から]
写真=岩木山を土俵際で突き落とし逆転勝利の栃東(撮影・岡本肇)
|