大関とりへ白鵬が3連勝/春場所
<大相撲春場所>◇3日目◇14日◇大阪府立体育会館
大関とりに挑む関脇白鵬(21=宮城野)が、危なげなく3連勝した。鋭い踏み込みから新小結露鵬(26)を捕まえて左から力強い上手投げと、3日間完ぺきな内容。場所前の先月中旬に母国モンゴルの大草原で英気を養った効果が表れている。綱とりの大関栃東(29)も北勝力(28)を下して連敗を阻止し白星先行。横綱朝青龍(25)はじめ上位陣は安泰だった。
白鵬が強い。わずか3日間だが、早くも大関昇進を確信させるような圧勝の連続だ。左上手を取らせると力が出る露鵬だが「まわしを取らせないというより、自分が取りに行く気持ちだった」と積極的に攻めた。
立ち合いでなかなか手をつかない相手にじらされ「フワッと立ってしまった」。それでも左足を深く低く踏み込み、すぐに左まわしをつかんだ。腰をひねってまわしを許さない。防御と同時に、前に攻めることも忘れなかった。寄りは残されたが、最後は左の上手投げ。「前に攻められた。(前半戦を)硬くならずに、本当に良かった」と肩をすくめて見せた。
1年前の春場所で、初めて大関とりに挑んだ。前2場所で23勝挙げており、2ケタ勝てば昇進が有力視された。だが、初日からまさかの3連敗で夢破れた。
「1年前に比べて気持ちは楽」と言うが、やはり格別の思いで今場所に臨んでいた。2月中旬にモンゴルへ里帰り。その際、2年4カ月ぶりに父ムンフバトさんの故郷エルデンサントへ出向いた。「幕下時代にそこへ行ったら、翌場所6勝して十両に昇進できた。だから今回も、ウランバートルから200キロも離れているけれど足を運んだんだ」。大草原にゲル(移動式住居)しかない。モンゴル相撲の大横綱だった父を育てた大自然に触れてきた。「前回は馬に乗れたけど、今回は無理だったよ」。2年あまりで体重は40キロも増えた。心の洗濯とともに、自信を深めてきた。
3日間で左まわしをつかんだら盤石という勝ちパターンを示している。北の湖理事長(元横綱)も「上位陣の中で一番安定している。負ける気がしない」と絶賛。目安の33勝、今場所の11勝まで、あと白星8つ。先は長いが、上々のスタートに手応え十分だ。【瀬津真也】
[2006/3/15/09:20 紙面から]
写真=3連勝と好スタートに笑顔で引き揚げる白鵬
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