琴欧州「手形」激励に怒/春場所
<大相撲春場所>◇4日目◇15日◇大阪府立体育会館
風呂場に戻ってきた琴欧州が、顔を真っ赤にして怒鳴った。「ここの警備はどうなってる?」。首筋から背中にかけて赤い手形が3つ。黒海を下して3勝目を挙げ、花道を引き揚げる時。ひと息ついたところで、浪速のファンに“襲撃”された。「3回たたかれた。酔っ払ってるおじちゃんに。思い切りだよ? けんかみたいだった」。支度部屋でも怒りは収まらず、早口でまくし立てた。
今場所は右ひざ負傷で休場の危機を迎え、特に神経質になっていた。ファンの手荒い祝福を「激励」と受け止める余裕はない。大関とりのかかった昨年の九州場所でも、出番前の花道で腕をつかまれて引っ張られたことがあった。もしけがをすれば、人気力士だから仕方ない、では済まされない。「(花道が観客席から遠い)東京が一番いいよ」とぼやいた。
せめてもの救いは勝ち星を挙げたことか。この日も黒海の突進を右上手を引いて組みとめると、左足1本で体を支えて寄り倒した。ひざの状態を聞かれると、うんざりした表情で「何も言えない。はい、次の質問」。けがや不安をこらえながら、着実に白星を積み重ねている。【太田尚樹】
[2006/3/16/09:09 紙面から]
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