白鵬−朝青龍、いよいよ全勝対決/春場所
<大相撲春場所>◇10日目◇21日◇大阪府立体育会館
さあ、全勝対決だ。大関とりを目指す関脇白鵬(21=宮城野)が、平幕の安美錦(27)を寄り切りで下し連勝を「10」の大台に乗せた。今日11日目に、同じく全勝の横綱朝青龍(25)との大一番に勝てば、一気に大関昇進へ“当確ムード”が高まる。横綱挑戦の大関栃東(29)は勝ち越しを決めた。平幕の若の里(29)と豪風(26)を含めた3人が2敗でトップを追う。
油断もスキもない。仕切り直しの立ち合い。「何かやってくるんじゃないかと思って」。万全を期して白鵬は、安美錦に左の張り手を見舞う。左からのおっつけで横向きにさせると、左上手を取ってがぶり寄り。最後は土俵を割った相手が転落しないよう、右手で支える余裕も見せた。
「うれしいですね。まさか10連勝できるとは。言うことなし? なし…かな」とポーカーフェースから笑みがこぼれた。10勝中、寄り切りは6度目。北の湖理事長(元横綱)も「正攻法で勝つんだから、力をつけている」と話した。
今日11日目は、いよいよ朝青龍との全勝対決だ。横綱戦の話題になると「ハーッ」と大きく息を吐いた。「楽しみと緊張? 両方だね。どうなるのかな」。勝てば大関昇進の目安とされる3場所合計33勝に到達。2場所前が9勝だったことから北の湖理事長は「今場所は12勝は欲しい」と話すが、横綱撃破となれば“昇進当確”ムードは高まる。堺市の西本願寺別院を最有力に、周囲では早くも伝達式の会場選びに入った。
朝青龍も盤石だ。琴光喜の後ろに素早く回り込み、難なく送り倒し。出番前にすれ違った白鵬とは視線すら合わさなかった。「(白鵬は)腰が安定している。先場所は嫌な負け方をしたし、気合を入れてやらないとな」。ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。魁皇、栃東に琴欧州−。「出るくい」を打つ楽しみが、1人横綱のモチベーションを支えてきた。角界の頂点目指して突き進む白鵬、その前に高く厚い壁として立ちはだかる朝青龍。モンゴルからやってきた2人が、雌雄を決する。【太田尚樹】
[2006/3/22/10:30 紙面から]
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