
|
| 氷上を弾丸のような猛スピードで駆ける石岡。その勢いは誰にも止められない
|
|
世界と戦う氷上のエース
3連敗でトリノ五輪への切符を逃し、世界との差を改めて思い知らされた男子アイスホッケー五輪最終予選。だが、若手主体で臨んだチーム構成は、今後への期待を抱かせるものだった。その中で唯一の大学生として出場したのが石岡敏(21=政経4年)。明大の、いや将来の日本アイスホッケー界のエースだ。
名門白樺学園高時代から世界を舞台に戦ってきた。16歳でU−20日本代表入り。その後もU−18日本代表、明大入学後はユニバーシアード日本代表にも選ばれた。現在、大学では石岡のプレー技術に勝る選手はいない。パワー、スピード、テクニック。そのどれもが、ずば抜けている。だからか、石岡には「日本」という枠は、退屈なのかもしれない。
「大事な試合で、相手が強ければ強いほど燃える」。下位校相手だとどこか気が抜けた時がある。しかし、早大や法大など強豪相手の緊迫した試合になると、プレーは一変。鋭い眼差しでリンクを縦横無尽に走り回り、果敢にゴールを狙っていく。たとえ反則をもらっても構わない。インカレでは3反則もした一方で、7アシストを決めた時もあった。反則の多い石岡のプレーを「学生らしくない」と批判する人もいる。しかし、石岡は「それが自分の“持ち味”でもあるから」と自分のプレースタイルを崩さない。言わば“両刃の剣”。だが実際、石岡のゴールがチームを勝利に導いた試合は数知れない。ここぞという時に点を獲る。エースたるゆえんだ。
それでも、今の自分に満足することはない。「まだまだっすよ」。やらなければならないことがある。「将来はNHLへ行く」。それは見果てぬ夢ではなくて、手にしなければならないもの。だが今はそれを封印、目の前の戦いに集中する。今年で大学4年目。「3冠(春の関東インカレ、秋のリーグ、冬のインカレ)を獲りたい」。過去3年間、いつもどれか1つだけ勝てなかった。だが今年はやってくれるはずだ。主将として、エースとしてチームを3冠に導いてくれるだろうから。
(田代 貴大)
◆石岡敏(いしおか・びん) 1984年(昭和59)1月17日生まれ。政経学部4年。スケート部(アイスホッケー部門)FW。白樺学園高出。177センチ、80キロ。02年U−20選手権代表、02年U−18選手権代表、04年冬季ユニバーシアード選手権代表、04年トリノ五輪男子アイスホッケー最終予選代表。

|