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| バックを信頼し投げる立大のエース・上原
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勝利を呼ぶ男
「上原がよく投げてくれた」。
昨年の秋季リーグ戦で当時の主将・川内から何度も聞いた言葉である。それほどまでに上原健(21)の活躍は立大にとって大きいものであった。
開幕戦の対東大1回戦では序盤に中々チャンスを生かすことができずに無得点であったが、上原が12奪三振の力投を見せ、8−0で立大を勝利に導く。東大に2連勝し迎えた春の王者・明大との1戦目、上原は明治打線を完ぺきに封じ、延長13回に及ぶ明大のエース・柳野との投げ合いを1−0で見事に制した。
5季ぶりに明大から勝ち点を奪い挑んだ対慶大1回戦でも上原は相手にすきを与えず、5−0で白星を飾る。法大戦では黒星を付けられたが、次の対早大1回戦では相手に先制を許すものの、その後は得点を許さず3−2で立大の勝利に終わった。上原は先発した6試合中3試合を完封勝利で飾り、防御率1・23と個人投手成績3位に輝く大活躍を見せ、立大の秋季リーグ戦2位の原動力となった。
春季リーグ戦で4位に沈んだ立大は、3季連続Bクラス入りという厳しい現実に直面した。捕手・猿田も「リードしていて弱気な面があった」とそれまでを振り返った。しかし夏を経て、上原は成長を見せる。ストレートの切れ、変化球の緩急が増し、猿田の積極的なリードを生んだ。そしてバッテリーを中心とした強気の守りは、バントや盗塁、スクイズといった機動力を生かす攻撃の勢いを呼ぶこととなった。「確実に守備をこなし失点は最小に抑え、バントや盗塁で走者を送りスクイズで1点を取る」という立大の野球スタイルが確立されたのである。長打で大量得点を取るような派手さはないが、セレクション制度で有望な選手を抱える他大をはねのけるほどの強い力となったのだ。
青空に舞う、たった1つの白球が生み出す熱いドラマ・野球。今年、上原はどんなドラマを見せてくれるのだろうか。その最終章は、「立大優勝」で飾られるに違いない。
(古屋 博美)
◆上原健(うえはら・けん) 1983年(昭和58)8月2日生まれ。21才、4年生。春日部高出身。172センチ、72キロ。準硬式野球部投手、左投げ左打ち。

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