けがから復活した楽天吉岡雄二内野手(34)が8日、仙台の球団事務所で契約交渉を行い、現状維持の7500万円(推定)を保留した。「苦しいシーズンでしたが、1年間できたという充実感もある。評価をしてもらっているのは感じましたが、すっきりサインしたいので」と判は押さなかった。
昨年3月に右足首アキレスけんを断裂し、昨季1年を棒に振った。古傷は完治せず、不安を抱えたまま新球団で手探り状態のスタートだった。代打出場で結果を出せず、屈辱の2軍落ちも経験。中盤から「3番・一塁」でレギュラーに定着し、最終戦で2年ぶりの規定打席到達は何よりうれしかった。それを物語る「充実」の言葉が、会見で何度も飛び出した。
今季にかける思いが強かった分、評価にも簡単には納得できない。故障について「1年間気に掛けていた。最初は体が動かなかった。これからも不安を感じながらやると思うが、できるという自信にもなった。自分に対する期待も高まった」。言葉じりは控えめでも、精神的に苦しい1年を乗り越えた自負が感じられた。多少なりとも、アップ査定が欲しかった。
規定打席到達者の山崎、礒部の中で打率2割8分2厘は最高で、クリアできた出来高もある。ファンサービス精神も満点だった。球団初のサヨナラ打を放つなど活躍したインパクトは強いが、もともと実績のある選手。米田球団代表は「成績以外の部分も考慮して適正価格だと思う」と金額的に大幅な変更はないことを示唆した。復活への手応えをつかんだ吉岡に、上積みがあるかどうかが今後の焦点になる。【柴田猛夫】
[2005/12/9/11:12 紙面から]
写真=会見を終え、報道陣の取材を受けた吉岡
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