<オープン戦:中日3−3楽天>◇12日◇ナゴヤドーム
開幕ローテ入りに合格だ。楽天は12日、ナゴヤドームで中日とオープン戦を行い、先発の新外国人インチェ投手(24=台湾・誠泰)が5回を3安打1失点に抑えた。岩隈の調整遅れにより先発投手が不足するチームの救世主になりそうだ。
試合前、野村監督はインチェについて「あいつは全力で投げているように見えない。今日全力で投げなかったらファームに落とすぞ」と警告した。そのインチェは初回、井端に左翼線への二塁打を許すと、続く4番ウッズに右前への適時打で先制点を献上。しかし2回以降は1安打3奪三振と尻上がりに調子を上げた。「自分なりに制球もよかったし、球も切れた。今日は70、80%。この時期に全力を出すとバランスが悪くなるから」と、自己流の調整を強調した。
直球は最速138キロだったが、スライダー、シンカー、チェンジアップによるコンビネーションで、無四球と制球も乱さなかった。野村監督は試合前の表情とは変わり「あれが全力じゃないか? 典型的な技巧派だな。制球力と配球が生命線だから、球種もあれでいいのかな」と認めた。特にシンカーについて「非常に有効。打者も気になるわな」と評価した。インチェ本人も「今日一番よかった球」という。その武器で、4回のウッズ、5回の小田を三振にきった。
インチェは台湾代表として、WBCに出場し、韓国戦で1回2/3を1失点の結果だった。母国は敗退したが「すごい大切な試合で投げられて、いい訓練になった」と精神的な収穫を語った。野村監督は「野手も投手も足りないチームだから、1人でも使えるのがいれば助かる」と、先発入りに合格のサイン。環境的にもようやく日本のプロ野球に専念できるだけに、期待が集まる。【由本裕貴】
[2006/3/13/11:04 紙面から]
写真=楽天先発の林は5回を投げ、3安打1失点と安定した投球(撮影・清水貴仁)
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