<J2:仙台0−0山形>◇第30節◇4日◇仙台
「みちのくダービー第3ラウンド」仙台対山形は、0−0のスコアレスドローに終わった。仙台は、ホーム無敗神話を11と継続したが、攻守がかみ合わず勝ち越せなかった。試合後、一部サポーターから「都並辞めろコール」が沸き起こったが、都並敏史監督(44)は「辞めない」とキッパリと宣言。次節の巻き返しを誓った。
終了のホイッスルが鳴り響くと、死力を尽くしたイレブンは凍ったようにピッチに立ち尽くした。放ったシュートは仙台の9本に対して、山形8本。激しい球際のせめぎ合いの末、勝ち点1をもぎ取ったが、何とも後味の悪い空気がまたもやピッチに充満した。拍手で出迎えられるイレブン。その直後、静寂に包まれたスタジアムに突然「都並辞めろ」コールがこだました。
一部サポーターから発せられた辛らつなメッセージ。そのコールに対しブーイングが沸き起こるなど、スタンドは真っ二つに割れた。攻撃的布陣で臨んだが、序盤から押し込まれる苦しい展開。激しい攻防、接触プレーで、MF菅井直樹(20)熊谷浩二(29)が立て続けに頭部から流血。後半に、持てる力を振り絞って猛反撃に出るが結果がついてこなかった。バスを囲まれたこと3回。辛らつな「辞めろコール」も数え切れないほど浴びてきた。それでも、指揮官はひるまない。
都並監督「我々が期待されている結果。仙台のいいところをたくさん見たいというサポーターに対して、消化不良の内容。僕に対しての批判、非難はすべて私の責任。真摯(しんし)に受け止め、それをエネルギーにしていきたい。批判の声を消してやるという思いでやっている。選手たちが僕の指示に対して不満を持ち、マイナスになるようなら辞めなくてはならない。でも、今はそういう状態ではない。昇格を信じているし、自分から辞めるつもりはない」。
初めて自ら、進退について口にした。守備ベースのサッカーがほころびを見せ、現在6位と低迷。この日は、あえて攻めの姿勢をアナウンスして臨んだ。ここまでかたくなに守ってきた戦術の縛りを、解き放つ姿勢は今まで見られなかったプラス材料だ。自らの戦術に最後まで固執するのか、戦力に応じて柔軟に対応していくのか。徐々に攻めの姿勢が生まれてきた都並サッカーが、大きな転換期を迎えようとしている。【下田雄一】
[2005/9/5/11:38 紙面から]
写真=山形と引き分けに終わり仙台サポーターの「辞めろ」コールに表情をくもらす仙台都並監督。左は藤川GKコーチ
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