J2仙台は20日、MF梁勇基(23)が北朝鮮代表に招集されたと発表した。29日からマカオで開幕する東アジア大会(決勝は11月7日)に出場するもので、生え抜き選手としては初の代表選出となる。佳境に入ったリーグ戦を離れての代表入りという難しい決断を下した梁が、明日22日のアウエー横浜FC戦での活躍を置き土産にする。
リーグ戦を取るか、代表戦を取るか。悩みに悩んだ末の決断だった。この日、正式招集を受けた梁は複雑な心境を集まった報道陣に打ち明けた。「打診を受けたときは正直いって悩みました。上位との差も詰まってきた大事な時期だし、残って戦いたい気持ちが大きかった。でも、このタイミングを逃すと次があるか分からない。後悔したくなかった」。チームは前節甲府戦で快勝し4位に浮上。今季33試合に出場し6ゴールを挙げるなど主力としてチームを引っ張ってきただけに悩みも大きかった。
「いろいろな人にお世話になった」と梁。今回の招集は、在日同胞の熱心な働きかけにより実現したものだった。県内の知人がリーグ戦のプレーをビデオ撮影。編集したテープを在日蹴球団を介して本国の協会へ送ったことが招集のきっかけとなった。06年ドイツW杯の出場権を逃した北朝鮮は現在、10年南アフリカ大会へ向け新しいチーム作りに着手し始めている。活躍すれば代表定着へ向け大きなアピールとなることは必至だ。
同大会の決勝は11月7日。勝ち上がれば昇格争いを続ける札幌、山形との2試合を欠場することになるが、チーム内に不安はない。現役時代に代表入りした経験を持つ谷真一郎フィジカルコーチ(36)は「スケールアップして戻ってきてもらいたい。この時期に抜けられると痛いが、代表に入れば人生も変わる。横浜FC戦は、置き土産に2点ぐらい取ってくれるでしょう」。同じく代表経験者で主将のMF熊谷浩二(30)は「彼だけでなくチームにとって大きなプラスになること。刺激にもなる」とエールを送った。
まずは横浜FC戦で結果を残すこと。6月のアウエー戦では試合を決定づける2得点を挙げている梁。「苦手意識はないし勝利に貢献したい。きっちり結果を残して、安心して旅立ちたい」と意気込んだ。【下田雄一】
[2005/10/21/11:18 紙面から]
写真=北朝鮮代表に招集された仙台MF梁(左)
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