◇00年パラリンピック・シドニー大会自転車タンデム男子1000メートルタイムトライアル(10月23日)

 1位 葭原(よしはら)滋男(東京)水沢耕一(福島)1分4秒950 【世】

 前日銀メダルを獲得したスプリントから24時間後、水沢をガイドに葭原が悲願の金メダルを手にした。体への負担よりも加速度を重視し、ギア比を重くセットした。1周目で総合3位だったラップが2周目で2位に上がり、ゴールでは前組の英国チームが出した世界記録を上回った。2人乗り自転車の後部座席に乗るタンデム。ハンドル操作は必要ないが、ガイドと息を合わせないとスピードは出ない。ガイドの背中に顔を押しつけ、?骨に伝わる筋肉の動きでスパートのタイミングを見計らった。

 96年アトランタ大会では陸上走り高跳びで銅メダルを獲得。98年に自転車に転向して金メダルを手にし、04年からはブラインドサッカーでパラリンピック出場を目指している。(2015年03月25日東京本社版掲載)