東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が17日、NEC主催のオンラインイベントに参加し、大会を終えて国内スポーツ環境のさらなる発展に尽力する意欲を見せた。特に障がいのある子どもたちがスポーツに打ち込めるよう、国と一緒に働きかけていきたいと抱負を述べた。

橋本会長は自国開催で行われた東京大会の意義について「多くの方にとってパラリンピックの姿をこれだけ、長く見る機会はこれまでなかったと思う。日本でパラリンピックをメジャーにしてくれた」。この日参加した女子走り幅跳び(義足・機能障がいT64)6位の中西麻耶(36=阪急交通社)らの活躍をたたえた。

その上で健常者の競技環境と比べて、障がい者たちの環境面では改善の余地があるとし「公設、民間を含め計約20万カ所ある競技施設の中で、車椅子や義足の子たちが優先に使えるのは現在141しかない」とデータを示して指摘。「障がいのある子たちが部活動やクラブチームで普通に運動ができるよう、国がスポーツ庁などと連携して力を注いでいかないといけない」と決意を見せた。

この日は橋本会長、中西、スケートボードのストリート男子で金メダルを獲得した堀米雄斗(22=XFLAG)が参加したほか、米プロバスケットボールNBAウィザーズの八村塁(23)がビデオメッセージを寄せた。